ニヒルの意味と語源、間違って覚えていませんか?

この雑学では、ニヒルという言葉の意味と語源について解説します。

雑学クイズ問題

ニヒルの語源となった言葉を使った思想家は誰?
A.カール・レオンハルト・ラインホルト
B.ヨハン・ヤーコプ・ヴァーグナー
C.フリードリヒ・ハインリヒ・ヤコービ
D.ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!

ニヒルの意味と語源、間違って覚えていませんか?

ニヒルの意味と語源、間違って覚えていませんか?

ニヒルという言葉で連想するもの

皆さんはニヒルという言葉を聞いたことがありますか?
最近ではあまり使われなくなった言葉ですよね!

最近あまり使われていないから、実は意味がよくわかっていない・・・なんて方も多いのではないでしょうか?
ニヒルという言葉の使い方としては、「ニヒルな笑みを浮かべる」や「ニヒルな人」という使い方で表現します。

なんとなくですが、斜に構えていて恰好をつけていそうなイメージの言葉ですよね!
果たして意味は合っているのでしょうか?

ニヒルという言葉の意味と語源についてさっそく触れていきましょう!


ニヒルという言葉の意味

ニヒルという言葉を調べた結果、以下のような意味が出てきました。

・虚無的。虚無主義的。ニヒリスティック。「―な思想」
・冷たく醒めていて、暗い影のあるさま。「―な男」「―な笑い」

「虚無」とは、「過去や現在、全てのものに意味を感じられず、虚しい」という意味の言葉です。
このように、全く前向きではなく、悲しい意味をもった言葉なんですね!

そのため、恰好をつけているような人に「ニヒルな笑顔だね」などと使うのは大きな間違いだということです!
簡単に言うと、「あなたは虚しそうに笑っているね」という意味になってしまいます。

日本では、「ニヒル=クール」のような使い方をしていますが、本来の意味としては誤用になるため、素直にクールと言った方が良いでしょう。
しかし、ニヒルはどこからきた言葉なのでしょうか?

意味に続いて、次はニヒルの語源についてせまっていきましょう!

ニヒルという言葉の語源

ニヒルの意味と語源、間違って覚えていませんか?
ニヒルという言葉の語源を調べると、実はニヒリズムという哲学用語からきている事がわかりました!
ニヒリズムとは日本語では虚無主義という意味となり、「この世界の中で、過去および現在において人間の存在には意義や目的、理解できるような真理、本質的な価値がないと主張している人の哲学的な立場」を指しているそうです。

とても長くて難しいですが、言っている事は確かにニヒルそのものですよね!
ニヒルとなった言葉の語源は、ラテン語で「Nihil」と書き、「無」を意味しているそうです。

ニヒリズムという言葉自体は、1733年にドイツ人のフリードリヒ・ハインリヒ・ヤコービという思想家によって使われたのが最初で、やはりラテン語の書で最初に使われました。
有名な哲学者であるニーチェは、ニヒリズムに対して、私たちがとる態度は以下のようになると述べています。

・何も信じられない事態に絶望し、疲れきったため、その時々の状況に身を任せ、流れるように生きるという態度
・すべてが無価値・偽り・仮象ということを前向きに考える生き方。つまり、自ら積極的に「仮象」を生み出し、一瞬一瞬を一所懸命生きるという態度

語源からもわかるとおり、元々あまり前向きな言葉ではなかったようですね!


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それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?

雑学クイズ問題解答

雑学クイズ問題の答えは「C.フリードリヒ・ハインリヒ・ヤコービ」でした!

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まとめ

ニヒルとは「虚無的」という意味である。
「虚無」とは、「過去や現在、全てのものに意味を感じられず、虚しい」という意味である。
日本では、「ニヒル=クール」という意味で使われているが誤用である。
ニヒルは、ニヒリズムという哲学用語が語源となっている。
元々はラテン語でNihilと書き、意味は「無」である。
ニヒリズムという言葉自体は、1733年にドイツ人のフリードリヒ・ハインリヒ・ヤコービという思想家によって使われたのがである。