令和の元年と一年ではどっちが正しい?和暦の正しい書き方を解説。

この雑学では令和の元年と一年ではどっちが正しい和暦の書き方なのかについて解説します。

令和元年と一年ではどっちが正しい?和暦の書き方。

元年の意味

書類などに和暦を記入する際に「元年」と記入するのか、「一年」と記入するのか、書き方に迷うことってありますよね。
特に平成以降に生まれている人については「元年」という言葉を扱うことが少ないため、その意味を知らない人もいるかと思います。

今回、新元号の「令和」が発表されたことで、初めて「元年」を経験するという方も多いでしょう。
まずは「元年」という言葉の意味について解説しますが、辞書などで調べると以下の意味であることがわかります。

・天皇即位の最初の年
・改元されてから最初の年
・ある物事が始まった出発点の年

元年は主に「改元されてから最初の年」「天皇即位の最初の年」という意味で使われる言葉となります。
その他にも「ある物事が始まった出発点の年」という意味があり、例えば1995年は日本の「ボランティア元年」と呼ばれています。

1995年に阪神淡路大震災が発生したことをきっかけに、それまでボランティアに馴染みのなかった日本人がボランティアに協力的になったことから「ボランティア元年」となりました。
このように「元年」とは単純に和暦だけに使われる言葉ではなく、物事が始まった年を指して「〇〇元年」と呼ぶこともあるのです。


法的根拠はなくどちらでも良い

続いて書類に記載する時には「元年」と「一年」のどっちで書けばいいのかについてです。
どちらかというと「元年」と書くのが一般的ですが、「元年」と書かなければならない法的根拠は存在しないそうです。

そのため、書類に記入をする際には「令和元年」と書いても「令和一年」と書いても、どっちでも間違えた書き方ということはありません。
もう少し詳しく解説するならば、昭和から平成へ改元された時に公布された政令には「一年を元年とする」という規定は書かれていませんでした。

過去には明治から大正に改元された時、大正から昭和に改元された時に「一年目を元年とする」と明示されていたことがありました。
しかし、平成から令和に切り替わったとしても、新たに規定が設けられない限りは「元年」「一年」のどっちの書き方にするかを悩む必要もないでしょう。

元年という書き方が無難

これまでの解説で「元年」と「一年」について、どっちの書き方でも良いということはわかりましたよね。
しかし、どちらかといえば「元年」という書き方の方が日本に広く普及しているそうです。

特に戸籍などを扱う戸籍事務においては「平成の初年は「平成元年」と記載する。」という通達が法務省からあったそうです。
そのため、特に平成以降は「一年」よりも「元年」という書き方の方がより広く浸透しているんですね。

コンピュータの入力画面から選択する場合など、「一年」しか選べない場合は数字で書いても問題はありませんが、手書きの際には令和元年という書き方の方が無難でしょう。
また、特に上の年代の方には「元年」の方が根付いていますし、「一年」という書き方に違和感を覚える方も多いかもしれません。

以上が令和の元年と一年ではどっちが正しい和暦の書き方なのかについてでした。


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まとめ

元年とは「天皇即位の最初の年」「改元されてから最初の年」「ある物事が始まった出発点の年」という意味である。
「元年」の方が書き方としては一般的だが、「令和元年」と書かなければならない法的根拠はない。
そのため、「元年」と書いても「一年」と書いてもどちらでも間違いではない。
しかし、現代の日本では「元年」という書き方がより浸透しているため、手書きの際は「令和元年」という書き方が無難である。