ブラックサンタクロースの由来と正体、クリスマスの都市伝説。

ブラックサンタクロースの由来と正体」ということで、サンタクロースにまつわる雑学を紹介します。
サンタクロースといえば、良い子にプレゼントを配りに来てくれる人として知られていますよね。

しかし、逆にブラックサンタクロースは悪い子に様々なお仕置きをしにくると考えられ、海外の子供を恐れさせているのです。
今回は「ブラックサンタクロースの正体」以外にも、お仕置きの内容やどんな子供のところにやってくるのかなど、詳しく解説していきますね。

ブラックサンタクロースとは?

ブラックサンタクロース
それでは、まずは「そもそもブラックサンタクロースとは?」という部分から解説していきます。
ブラックサンタクロースは別名「黒いサンタ」「ブラックサンタ」と呼ばれていて、ドイツを中心にして知られています。

冒頭でも軽く解説しましたが、ブラックサンタクロースはプレゼントを配るのではなく、悪い子にお仕置きをして回ります。
これは、本来のサンタクロースが良い子にプレゼントを配る対比として生まれたものだと考えられています。

どんなお仕置きをされる?

それでは、ブラックサンタクロースはどんなお仕置きをしにやってくるのでしょうか?
ブラックサンタクロースが悪い子に行うお仕置きには様々な種類がありますが、ちょっとした嫌がらせレベルのものから、かなり激しいものがあります。

一般的に知られているのが「石炭やジャガイモなどをプレゼントをする」というお仕置きです。
いい子にはその子が喜ぶプレゼントが贈られるのが本来のクリスマスなので、石炭やジャガイモをプレゼントされたら子供はガッカリしてしまいますよね。

また、クリスマスにブラックサンタクロースと出会った場合、悪い子はブラックサンタが手にした灰の入った袋で叩かれるという伝承もあります。
悪い子ほどお仕置きのレベルが上がっていき、よほど悪い子の部屋には動物の内臓がまき散らされるという言い伝えもあります。

更に悪くてどうしようもない子は、ブラックサンタクロースがやってきて袋に詰め込んで連れ去ってしまうそうです。
クリスマス期間中に悪さを働いた小さい子には、こうしたブラックサンタクロースの伝承を教えると効果がありそうですよね。

お仕置きをされる条件は?

続いて、悪い子がブラックサンタクロースにお仕置きをされる条件についてです。
ブラックサンタクロースが指す「悪い子」の定義は、神へのお祈りをおろそかにしている子供のことを指します。

例えば、本来日曜日に行かなければいけない礼拝をサボるような子のことを「悪い子」だったんですね。
そのため、ブラックサンタクロースは子供に「神様へのお祈りをしている?」と問いかけて、子供がきちんと神様へと祈りを捧げているのか確認をします。

そこで「お祈りをしていない」と答えると、悪い子だとして灰袋で叩いてお仕置きをするなどの言い伝えもあります。
灰袋で叩く程度では済まされず、袋に詰めて連れ去られてしまうような子は、神様を冒涜するなどよほどの悪さをした子なのでしょうね。

ブラックサンタクロースの由来と正体

続いて「ブラックサンタクロースの正体」について解説していきます。
ブラックサンタクロースは、ドイツのサンタクロースにおける伝統的な風習に登場する「クネヒト・ループレヒト」だとされています。

サンタクロースの由来となった「聖ニコラウス」の同伴者であり、クリスマスシーズンに街にサンタと一緒に現れて、悪い子にお仕置きをするものだと考えられています。
ドイツに古くから残っている伝承であり、その設定のほとんどは後付けによって考えられたものです。

日本にも悪い子にお仕置きをする「なまはげ」がいますが、まさにブラックサンタクロースの存在はなまはげのようなものなんですね。
ブラックサンタクロースがどのようにしてサンタと同伴しているのかというと、トナカイの引くソリの後ろにこっそりとついてくると考えられています。

ブラックサンタの姿や特徴

それではブラックサンタクロースはどのような姿をしていたのでしょうか?
ブラックサンタクロースは本来のサンタクロースと一緒で、長いあごひげを蓄えています。

しかし、サンタクロースのように赤い服ではなく、毛皮や藁(わら)で作られた服で身体を覆っているのが特徴です。
そして、その手には長い杖のような棒や灰の詰められた袋を持ち、先ほど解説したようにこれらの道具を使ってお仕置きをするんですね。

ここまでの解説では、お仕置きをすることやその見た目から、まるで悪者のように思えるかもしれません。
しかし、ブラックサンタクロースは悪い子にお仕置きをして改心させようとしているだけで、悪い人ではないとも言い伝えられています。

ブラックサンタの他のパターン

ブラックサンタクロースには様々なパターンがあり、他には「クランプス」と呼ばれる怪物だとする伝承もあります。
クランプスについても聖ニコラウスに同伴して、悪い子に罰を与えて回る存在であり、ヨーロッパを中心にして言い伝えが残っています。

その見た目は、頭には大きなツノ、足には蹄(ひづめ)、恐ろしいかぎ爪などを持っていて、まさに人間とはかけ離れた怪物のような見た目をしています。
そして、長い舌も持っていることから、その舌を使って子供を捕まえて食べてしまうとも言い伝えられています。

また、お仕置きとして袋に詰めて連れ去るといった内容のものがありましたが、クランプスは連れ去った子供を食べてしまうとも考えられいます。
ヨーロッパでは、このような恐ろしいクランプスにまつわる伝承を子供に聞かせて、子供が悪さをしないように教育をしているのです。

ブラックサンタが見られる場所

日本ではほとんどブラックサンタクロースを見かけることはありませんが、海外では見られる場所があります。
それでは、ブラックサンタクロースの発祥の国だとされている「ドイツ」です。

ドイツではクリスマスシーズンに大きなクリスマスマーケットが開かれています。
そして、クリスマスマーケットにはサンタクロースだけではなく、ブラックサンタクロースの恰好をして練り歩いている人もいるんですね。

また、木彫りの仮面をかぶって、クランプスの恰好をして練り歩く人もいるそうです。
そして、子供たちを捕まえて怖がらせますが、親の言うことを聞くように教え、良い子になると約束できた子にはお菓子を配るという伝統もあります。

以上が「ブラックサンタクロースの由来と正体」についてでした。


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まとめ

日本ではあまり知られていないが、海外には悪い子にお仕置きをする「ブラックサンタクロース」がいる。
お仕置きは「灰袋で叩く」「プレゼントに石炭やじゃがいもを渡す」「部屋の中に動物の内臓をまき散らす」「袋に子供を詰め込んで連れ去る」といった内容である。
ブラックサンタクロースの由来や正体は、聖ニコラウス(サンタクロース)の同伴者である「クネヒト・ループレヒト」とされている。
また、ブラックサンタクロース以外にも、「クランプス」と呼ばれる怪物が悪い子にお仕置きにしにやってくるという伝承もある。