傘の武器は実在する?実は実際に暗殺に使われたことがある!

今回は「傘の武器は実在する?」ということで、傘にまつわる雑学を紹介します。
漫画やアニメの登場人物が傘を武器のように扱って戦うシーンって割と見かけますよね。

それでは、現実でも本当に傘を武器にして戦うことがあるのか調べてみたところ、傘の武器が実在することがわかりました。
そして、過去には実際に傘の武器が暗殺などに使用されたこともあるそうなんです。

そもそも傘は雨具じゃなかった

傘武器
まずは「傘」という道具がどのような経緯で誕生したものなのかについて解説していきます。
現代の傘の用途といえば「雨具」ですが、当初は雨具として作られたものではなかったそうです。

傘の起源はとても古く、実は古代エジプトの時代から存在し、当時は雨を防ぐというよりは日差しを防ぐ道具として使われていました。
また、一般階級の人々が使うものではなく、権力者が帯同する従者に傘をささせて強い日差しを防いでいたのです。

そのため、傘といえば権力の象徴であり、古代の壁画にも権力者が従者の持つ傘によって日差しから守られる様子が描かれています。
更に、権力者は傘によって自分の権力を誇示するために、傘には様々な装飾が施されており、現代とは比べ物にならないほど重たい道具だったとされています。

実在する傘の武器

その後もしばらくは日差しとして使われていた傘でしたが、雨具としても使われるようになりました。
そして、雨具として使われるようになったころには、庶民にも当たり前のように使われる道具となっていたんですね。

誰にでも当たり前のように使われるようになった傘は、やがて武器に改造されるようになっていきました。
漫画やアニメで傘を武器に戦うキャラクター達は、傘を鈍器のように振り回して使っているイメージがあるかもしれません。

しかし、現実では「誰が持っていても違和感が無いもの」ということで、どちらかというと暗殺用の武器として使われるようになったんですね。
堂々と武器を持って歩いていると警戒されてしまいますが、傘に武器を仕込んでおけば、違和感なく暗殺ターゲットに近づくことが出来たのです。

それでは、実在した暗殺用の傘の武器について解説していきますね。

傘型の拳銃

実在する武器に「傘型の拳銃」があります。
また、この傘型の拳銃は実際に暗殺に使われて、ターゲットの暗殺にも成功しているのです。

傘型の拳銃が使用されたのは1978年のことで、ターゲットはブルガリア人のゲオルギー・マルコフという人物でした。
彼は共産政権に反対して、イギリスに亡命していたジャーナリストでした。

突如、何者かに傘で突かれたマルコフ氏はその場に倒れ込んでしまい、病院へ運ばれましたが死亡が確認されました。
この時に使われたのが傘型の拳銃であり、傘には強力な毒が塗られた針が仕込まれていて、引き金を引くと発射されるようになっていたのです。

本物の拳銃のような威力はありませんが、怪しまれずにターゲットに近づいて不意を突けるのですから、恐ろしい武器ですよね。
拳銃が仕込まれた暗殺用の武器は他にも数多く存在し、なんと口紅から実弾を発射できるような武器を、女性スパイが持ち歩くこともあったそうです。

仕込み刀

他にも、仕込み刀を隠しておく道具として、傘が利用されることも多かったようです。
刀といえば日本刀をイメージされるかもしれませんが、西洋の仕込み刀は刃がついたものではありませんでした。

西洋の傘を利用した仕込み刀は切りつけるよりも、相手を突くことを想定して作られたニードルタイプのものだったのです。
確かに暗殺用の武器ですから、斬り合いになることは少ないため、日本刀のような形状にする意味はあまりないですよね。

海外では、持ち歩いていても違和感のないものということで、ステッキなどの杖にニードルタイプの武器を仕込むことも多かったそうです。
漫画やアニメのイメージとは違うかもしれませんが、このように、傘が武器として実際に使われていたとは驚きですよね。

以上が「傘の武器は実在する?」という傘の雑学についてでした。


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まとめ

傘は古代エジプトから存在しており、当時は従者に持たせて日差しを防ぐ用途で使われ、権力を象徴する道具だった。
近代になって誰もが傘を手にするようになると、違和感なくターゲットに近づけることから暗殺用の武器として改造されるようになった。
過去には毒針を発射する拳銃に改造された傘が暗殺に使用されて、実際に暗殺に成功している。
他にも、傘にニードルタイプの武器が仕込まれることもあり、武器として使用されることがあった。