この雑学では、傘の歴史についてや昔の傘の用途ついて解説します!
雑学クイズ問題
日本で傘が一般的に普及したのはどの時代?
A.室町時代
B.安土桃山時代
C.江戸時代
D.明治時代
答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!
傘の歴史、実は昔は雨具ではなく権力の象徴とされていた
現代では、傘といえば主に雨を防ぐための用途で使われていますよね。
しかし、傘の歴史を見てみると、傘は元々は雨を防ぐための道具ではなかったってご存じでしたか?
傘の歴史はとても古く、遡れば古代エジプトやオリエントまで遡ることが出来ます。
その当時、傘は雨を防ぐ道具としてではなく、宗教儀式などで使われる「権力を象徴する道具」としての役割を担っていました。
また、日本と比べれば、古代エジプトやオリエントは雨が少なく、日差しの厳しい環境でした。
そのため、雨を防ぐというよりは、日よけの道具として使われることの方が多かったのです。
そして、従者に傘を持たせて日よけをしている姿は、その時代の権力を象徴する姿にもなっていたのでした。
現代でも、気温が高く、日差しの強い熱い国では、お金持ちの人が日傘を付き人に持たせているイメージがありますよね。
古代の傘はどんな傘だった?
続いて、古代の傘がどのような傘だったかを開設していきます。
現代の傘は開閉できることが当たり前になっていますが、当時はそのような技術はなく、開閉できるようにはなっていませんでした。
更に、現代とは違って雨を防ぐものではなく、権力を象徴するという性質が強かったため、様々な装飾が施されており、とても重量感のある傘でした。
もちろん、その傘を持つのは従者や奴隷であり、象形文字の一部にも、権力を表す文字については傘で表現されているそうです。
そのため、古代では傘=権力を誇示するためのものだったことがよくわかります。
その後の傘の歴史
それでは、傘はどの時代で現代のように雨具として使われるようになったのでしょうか。
時代が古代ローマ・ギリシャ時代に移り変わると、特に装飾が施されていない小型の傘も見られるようになりました。
しかし、その頃の傘はまだ雨具としてではなく、女性の日よけとして使われることが多かったようです。
そもそも傘の語源とは
傘という言葉の成り立ちを見れば、昔は日よけとして使われていたことがわかります。
英語で雨傘を意味する「umbrella(アンブレラ)」という単語ですが、これは元々ラテン語のumbra=影が語源となって誕生した言葉です。
umbraの意味が「影」であるように、昔は傘といえば「影を作るもの=日よけ」だったのです。
その後、ようやく現代のように開閉が可能となった傘が登場したのは、13世紀ごろのイタリアだったとされています。
しかし、その頃の傘といえばアクセサリーとしての意味合いが強く、手に持っているだけということが多かったそうです。
そして、現代のような雨傘が登場したのは17世紀のことでした。
現在の価値観で見れば驚かれるかもしれませんが、登場したころの雨傘といえば、女性の使うものという認識が強かったそうです。
そのため、男性に使われることはほとんどなく、男性が傘を使えば周囲に驚かれたり、からかわれたりすることもあったのです。
男性が雨傘を手にするようになったのは19世紀になってからですが、その時でさえ「杖」というイメージが強く、雨具というイメージが定着するのには時間がかかりました。
日本の傘の歴史は?
続いて、日本の傘の歴史について解説します。
日本の歴史上、傘が登場する最も古い文献は「日本書紀」となっています。
日本書紀には、百済の王から絹張りの傘が贈られたことが記されています。
そのため、日本で最初に登場した傘も雨具ではなく、朝廷への貢ぎ物=権力を象徴する道具だったということがわかります。
雨具として普及するようになったのは江戸時代のことで、いわゆる「和傘」と呼ばれるものです。
また、現代で使われている雨傘については、明治時代に海外から輸入されていた「洋傘」が由来となっていて、別名「コウモリ傘」とも呼ばれていました。
明治時代当時、街には急速に洋傘が普及していき、洋傘といえば文明開化を象徴する道具の一つとして注目されていました。
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それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?
雑学クイズ問題解答
雑学クイズ問題の答えは「C.江戸時代」でした!
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まとめ
古代のエジプトやオリエントでは、傘は権力の象徴とされ、従者に日よけとして持たせていた。
その後も日よけやアクセサリーとして使われ続けて、雨具として使われるようになったのは、17世紀ごろだった。
しかし、あくまで女性が使うもので、男性は傘を使用しなかった。
男性も傘を利用するようになったのは、19世紀に入ってからである。
一方で、日本で傘が使われるようになったのは、江戸時代になってからであった。