「わんぱく」の意味・由来・語源、やんちゃやおてんばとの違いを解説。

今回は子供に対して使われる「わんぱく」という言葉の意味・由来・語源について解説していきます。
また、わんぱくに良く似た日本語の「やんちゃ」や「おてんば」といった言葉との違いについても解説します。

わんぱくの意味

さっそく「わんぱく」という言葉の意味について解説していきます。
「わんぱく」という言葉の意味についてインターネット、辞書などを使って調べてみると、以下の意味を持つ言葉だということがわかります

・子供が暴れまわったり、いたずらしたりして言うことを聞かないこと
・いたずら盛り
・大人の言うことを聞かない子供

よく「わんぱくな子供」といった使い方をする言葉ですが、実は「わんぱく」という言葉自体に「子供」という意味が含まれているんですね。
そのため、わんぱくは普通は子供にしか使われない言葉となります。

また、特に男の子が言うことを効かずに暴れまわったり、いたずらをすることを「わんぱく」と表現します。
元々はネガティブな印象を持つ言葉ですが、現代では単純に元気で活発である子供に対して「わんぱく」と表現することもあります。

わんぱくの語源・由来

続いて「わんぱく」という言葉の語源や由来について解説していきます。
「わんぱく」という言葉の語源・由来は諸説あるそうで、二つの説を紹介します。

関白が訛った説

江戸時代末期に書かれた国語辞典である「俚言集覧(りげんしゅうらん)」では「わんぱく」について以下のように書かれています。
関白の訛音と云へり

つまり、「関白」という言葉が訛って「腕白(わんぱく)」となったため、語源や由来は「関白」にあるという説です。
関白は権力者であったことから、わがままにふるまう子供がまるで「関白」みたいだと考えたのかもしれません。

枉惑が訛った説

続いては「枉惑(おうわく)」という言葉が語源・由来となった説です。
枉惑には「道義に反する言動で人を惑わす、またはそのさま」という意味があります。

そして、昔は枉惑は「わうわく」という読み方だったため、「わやく→わわく」と訛っていき、最終的にわんぱくとなったという説です。
江戸時代後期に執筆された風俗百科事典である「嬉遊笑覧」には、「小児の頑要(わるさ)するわんぱくとは、わやくの転り(うつり)たることと聞ゆ」とも書かれています。

関白と枉惑が混ざった説

「関白」と「枉惑」という言葉が混ざったことにより、「腕白(わんぱく)」という言葉が誕生したという説もあります。

やんちゃやおてんばとの違い

よく似た言葉である「やんちゃ」や「おてんば」との違いについて解説していきます。

やんちゃとわんぱくの違い

まずは「やんちゃ」と「わんぱく」の違いについてです。
「やんちゃ」は以下の意味を持った日本語です。

・子供がわがままを言ったり、だだをこねたりすること
・子供がいたずらをしたりすること

「やんちゃ」はほとんど「わんぱく」と同じ意味を持つ言葉であり、同義語になります。
しかし、現代ではわんぱくが小さな子供に対して使う言葉なのに対して、やんちゃは子供から二十歳ぐらいまでなど、幅広い年代に対して使われる言葉となっています。

やんちゃとおてんばの違い

続いて「おてんば」と「わんぱく」の違いについてです。
「おてんば」については以下の意味を持った日本語です。

・少女が周囲に気後れせずに活発に元気よく動き回るさま
・男勝りの活発な女の子

「おてんば娘」という言葉もあるように、わんぱくと違って女の子に対してのみ使われる言葉です。
また、わんぱくはどちらかというとネガティブな日本語になりますが、おてんばは元気が良いなどポジティブな意味で使われる言葉となります。

以上が「わんぱく」という言葉の意味・由来・語源、「やんちゃ」や「おてんば」との意味の違いについてでした。


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まとめ

わんぱくには「子供が暴れまわったり、いたずらしたりして言うことを聞かないこと」「いたずら盛り」「大人の言うことを聞かない子供」という意味がある。
わんぱくは「関白」を語源・由来とする説や「枉惑(おうわく)」が語源・由来となったという説、この二つの言葉が混ざって誕生したとする説がある。
「やんちゃ」はわんぱくとほとんど同じ意味を持つ言葉だが、やんちゃは小さな子供から二十歳ぐらいの大人まで、幅広い年齢に対して使われる言葉である。
「おてんば」は「活発な女の子」という意味にあるように、女の子に対して使われる言葉である。