アップル社のロゴの意味や由来、諸説のほとんどは嘘情報。

今回は「アップル社のロゴの意味や由来」にまつわる雑学を紹介します。
アップル社のロゴマークは「かじられたリンゴ」であることはあまりにも有名ですよね。

このロゴに込められた意味や由来は諸説ありますが、そのほとんどは俗説であり、嘘の情報なのです。
アップル社のロゴに込められた本当に意味や由来は、ロゴをデザインしたデザイナーのロブ・ジャノフ氏によって語られています。

ネット上にある様々な俗説

世の中にはアップル社のロゴに込められた意味や由来について、様々な俗説が存在しています。
主に、アップル社のロゴの由来について、ネット上で語られている諸説をまとめました。

・聖書「アダムとイブ」に登場する禁断の果実
アダムとイブは禁断の果実であるリンゴを食べたことによって、知恵を持つことが出来ましたよね。
そのため、ロゴマークのリンゴがかじられているのは、人類が知恵を得る象徴だと考えられました。
そして、アダムとイブが禁断の果実を食べてエデンから追放されたことが由来で、欠けている部分が原罪・快楽・人間性を象徴しているという説です。

他にも以下のような説が存在しています。
・欠けている部分があることから、完璧ではないものを完成させるという意思
・「一口かじる」を意味するa biteとコンピュータで使用される単位byteの掛け言葉
・コンピューターの科学者であったアラン・チューリングが亡くなった時に、かじられたリンゴが置いてあった

しかし、これらの説には根拠がないことから、俗説といって間違いないでしょう。
本当のアップル社のロゴの由来については、ロゴをデザインしたデザイナーのロブ・ジャノフ氏によって語られています。

アップル社のロゴの本当の由来

アップル社のロゴの本当の由来は、アップル社創設メンバーの一人であるロナルド・ウェイン氏にあります。
ウェイン氏が最初に発案したロゴのデザインは「ニュートンがリンゴの木に寄りかかって本を読んでいる姿」というものでした。

しかし、創業者のスティーブ・ジョブズ氏はこのロゴをみて、少し堅苦しいと感じました。
そこで、ジョブズ氏はジャノフ氏に新たなアップル社のロゴのデザインを依頼したんですね。

ジャノフ氏がジョブズ氏から受けた依頼内容は「可愛いロゴにしないでほしい」というとてもシンプルなものでした。
そして、要望を叶えたジャノフ氏によって、現在のアップル社のロゴである「かじられたリンゴ」が誕生したのでした。

そのため、ロゴの「リンゴ」という発想は、ウェイン氏が発案した「ニュートンのリンゴ」が由来となっているのです。

デザインは何度も変わっている

「ニュートンがリンゴの木に寄りかかって本を読んでいる姿」の原案から「かじられたリンゴ」になった後も、実は何度もロゴのデザインは変わっています。
最初の「かじられたリンゴ」のロゴは虹色をしていました。

虹色の配色には「競合企業との差別化」「家族で使える身近な存在にしたい」という意味が込められていたそうです。
その後も「かじられたリンゴ」というデザイン自体は変わりませんでしたが、何度も配色は変えられました。

2019年現在で使用されているクリアなロゴデザインは、初代のニュートンのロゴデザインから見て6代目にあたります。
これからも時代が変化するのに合わせて、ロゴの配色に変更が加えられていくことでしょう。

かじられたリンゴの本当の意味

リンゴがかじられた状態になっているのにも意味があります。
かじられたリンゴにした理由は「さくらんぼなどの他の丸い果物と見間違えないようにするため」だと、本人の口から語られています。

「リンゴ=かじる」というイメージから「リンゴを象徴するようなデザインにしたかった」という理由もあったそうです。
また、アップル社のロゴは黄金比になっていることも有名ですが、実は狙って黄金比にしたわけではないそうです。

後にブラジルのデザイナーによって黄金比であることが発見されましたが、これは偶然そうなっただけだったのです。
ジャノフ氏本人からも「Appleのロゴにかなうものはありません」という言葉が出ているほどなので、綿密に計算して美しいロゴを生み出す努力をしたんでしょうね。

アップル社と命名された理由

最後に自社の名前に「アップル」という名前が採用された理由についてです。
「アップル」という名前は創業者のジョブズ氏が果食主義者であったことが影響したとされています。

ジョブズ氏は過去に農場で暮らしていたこともあり、リンゴが完璧な食品だという独自の考えを持っていました。
そして、創業にあたっていくつかの社名が候補として挙がっていましたが、その中でも「アップル」を気に入って採用したんですね。

他の創業メンバーには、ビートルズが所属するレコード会社「アップルレコーズ」に訴えられる危険を感じている人もいました。
しかし、結局はアップルよりも良い名前が出てこなかったことから、アップル社と命名されたのです。

ちなみに、アップル社は創業メンバーの予想通りに、アップルレコーズに商標権侵害の訴訟を起こされることとなりました。
以上がアップル社のロゴの本当の由来や込められた意味についてでした。


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まとめ

アップル社のロゴの由来や意味は俗説がたくさん存在しているものの、そのどれもが根拠に欠けた情報である。
アップル社のロゴの本当の由来は「ニュートンのリンゴ」であり、かじられたリンゴのロゴはロブ・ジャノフ氏によってデザインされた。
かじられたリンゴには「さくらんぼなどの他の丸い果物と見間違えないようにするため」などの意味が込められている。
アップル社という社名については、スティーブ・ジョブス氏が果食主義者であったことが影響していると考えられている。