酢豚にパイナップルを入れる理由とは?肉が柔らかくなるのは嘘!

今回は「酢豚にパイナップルを入れる理由」ということで、酢豚にまつわる雑学を紹介します。
家庭ではあまり入れませんが、中華料理屋で食べる酢豚にはパイナップルが入ってることがあります。

意外と相性は悪くありませんが、料理にフルーツを使うのは珍しいですし、中華料理とパイナップルにはあまり関連性を感じないですよね。
そこで、酢豚にパイナップルが入っている理由を調査しましたが、「酢豚の肉が柔らかくなる」というのは嘘だということがわかりました。

酢豚にパイナップルを入れる理由

酢豚パイナップル理由
それではさっそく酢豚にパイナップルを入れる理由について解説していきます。
諸説あるそうですが、やはり最初に酢豚にパイナップルを入れたのは中国人だったようです。

高級感を出そうとしたから

パイナップルは最初から酢豚に入れられていた訳ではありませんでした。
酢豚にパイナップルが入れられるようになったのは、中国がまた清の時代のことでした。

日本が明治維新以降にヨーロッパの文化が入り始めたのと同じように、中国にもヨーロッパの文化が入り始めていました。
それまでの中国にはパイナップルを食べるという食文化がなく、その時期にようやくパイナップルも輸入されるようになりました。

しかし、ヨーロッパから入ってきたばかりのパイナップルはとても貴重な食べ物であり、1つで数十万円もする高級品だったのです。
そこで、高級品であるパイナップルを酢豚に入れることにより、酢豚に高級感を出そうと考えられたんですね。

当時の上海には欧米人が多く住んでいましたが、その人たちに向けて「酢豚は高級な食べ物ですよ!」とアピールしたかったのだとされています。
高級感のためだけに入れられたパイナップルでしたが、酢豚の甘酸っぱさに絶妙にマッチして、その後も定番として入れられるようになったのでした。

肉が柔らかくなるのは嘘

酢豚にパイナップルを入れる理由とは?肉が柔らかくなるのは嘘!
酢豚にパイナップルを淹れると、肉が柔らかくなるという情報を聞いたことがありませんか?
残念ながら、肉が柔らかくなるという情報は嘘情報なのです。

パイナップルに含まれている「ブロメリン」という成分には、確かに肉を柔らかくする効果があります。
しかし「ブロメリン」は熱にとても弱く、60度以上になると肝心の肉を柔らかくする効果が失われてしまうんですね。

そのため、酢豚にパイナップルを入れたとしても、調理工程で熱が加えられることから、肉が柔らかくなることは無いのです。
ちなみに、加熱さえしなければブロメリンは効果を発揮するため、調理前に肉をパイナップルに浸けておくこととで、ある程度肉が柔らかくなる効果が期待できます。

酢豚にパイナップルは好き?嫌い?

酢豚にパイナップルが入っているのが「好きか?嫌いか?」は、よく議論になりますよね。
過去にインターネット上で行われたアンケートによると、実は好き派が一番少ないそうなんです。

酢豚のパイナップルが好きだと答えた人は約20%しかおらず、それに対して嫌いと答えた人は約30%もいました。
残りのほとんどの人は「特になんとも思わない」と答えたそうで、日本人にとって酢豚にパイナップルが必須ではないことがよくわかりますよね。

確かに、和食などでフルーツが使われることはほとんどありません。
「酢豚にパイナップル」は単純に中国で生まれた食文化なので、中国人にとっては美味しく思えても、日本人の舌には合わなかったのかもしれませんね。

以上が「酢豚にパイナップルを入れる理由」についてでした。


注目記事


他にも、こんな雑学がお勧めです。
パイナップルを食べると舌が痛くなる理由、食べすぎには注意?
カルボナーラの意味や語源由来とは?イタリア風と日本風の違いは?
野球のホームベースは昔、四角形だった!?

まとめ

酢豚にパイナップルは最初から入れられていた訳ではなく、中国が清の時代に入れられるようになったとされている。
当時の中国ではパイナップルが高級品であったことから、酢豚にパイナップルを入れることによって高級感を出そうとしたことがきっかけとされている。
酢豚にパイナップルを入れることによって肉が柔らかくなるという情報もあるが、肉を柔らかくする成分は熱で効果を失うことから嘘情報である。
酢豚にパイナップルが入ってるのを好きと答えた日本人は20%しかおらず、酢豚にパイナップルは決して好まれている訳ではない。