今回は「スイカが縞模様となる理由」ということで、スイカにまつわる雑学を紹介します。
夏には風物詩と呼ばれるぐらい定番となっているスイカですが、見た目が縞模様で特徴的となっています。
他の果物や野菜と比べてみても、スイカのように縞模様が入ったものって全然ないんですよね。
それでは、なぜスイカにはこのような縞模様が入っているのでしょうか?
スイカが縞模様となる理由
それではさっそく「スイカが縞模様となる理由」について解説していきますが、実はその理由は諸説あります。
その中でも今回は有力だと考えられている「自ら進化して縞模様となった説」「人によって品種改良された説」を紹介しますね。
自ら進化して縞模様となった説
まずは「自ら進化して縞模様となった説」についてですが、これはスイカの繁殖に関係があります。
スイカは水分がたっぷりと含まれていることから意外に思われるかもしれませんが、スイカの原産地はアフリカの砂漠地帯であり、非常に水分が少ない地域なのです。
植物が成長するために水分は欠かせないものですが、砂漠地帯では満足に水分を得られないため、より水分の多い場所へと繁殖する必要があります。
しかし、スイカは自分で意思を持って歩いて移動することは出来ませんよね。
そのため、鳥などに食べてもらって、種を遠くの水分の多い地域へと運んでもらう必要がありました。
そこで、上空を飛んでいる鳥から見つけてもらいやすくなるということで、自分をアピールするために縞模様へと進化したと考えられているのです。
水分が必要なのは鳥も同じですし、鳥も水分を求めて空を飛び回っています。
スイカは全体の90%が水分で出来ているため、鳥にとっても水分補給にはうってつけなんですね。
「水分が欲しい鳥」と「遠くへ運んでほしいスイカ」では、見事に利害関係が一致しているのです。
人によって品種改良された説
続いて「人によって品種改良された説」についてです。
スイカは現在ではそこそこ甘みのある果物ですが、昔は苦味が強くて美味しく食べられるようなものではなかったと考えらています。
そして、その当時のスイカは他のウリ科の植物と同じように縞模様はなく、全てのスイカは緑一色でした。
そこで人間は、砂漠地帯の貴重な水分であるスイカを、どうにか美味しく頂こうとして品種改良に乗り出しました。
改良を重ねた結果、苦味ではなく甘さを残したスイカが誕生したのですが、その際に縞模様も発生したものだと考えられています。
甘くて美味しく食べられるようになったスイカは、当時の砂漠地帯の住む人々の喉を潤したことでしょう。
ちなみに、スイカは「果実的野菜」の一種であり、正確には野菜に分類されています。
縞模様を利用してスイカを切り分ける
スイカを切り分けると、種ばかりの部分が出来てしまったり、逆にほとんど種がない部分が出来るなんてことはありませんか?
スイカの特徴的な縞模様ですが、実はこの縞模様を利用すると、スイカを綺麗に切り分けることが出来ます。
一見すると規則性がなく種が並んでるように見えますが、種は縞模様の下に集中しているのです。
そのため、縞模様を避けるようにしてスイカを切り分けていくと、断面に種が出てこないため、綺麗にスイカを切り分けられるんですね。
また、スイカは中心部分に近付くほど甘みが増していきます。
そのため、中心部分から放射状に切り分けることによって、甘い部分を偏りなく切り分けることが出来るのです。
お客さんにスイカを出す際には、ぜひ以上のことを心掛けてスイカを切り分けてくださいね。
ちなみに、スイカの皮側の方が苦く、中心に近づけば甘くなっているのも、鳥に種ごとしっかりと中心部分まで食べてもらうためだと考えられています。
以上が「スイカが縞模様となる理由」についてでした。
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まとめ
スイカが縞模様となる理由は「自ら進化して縞模様となった説」と「人によって品種改良された説」がある。
自ら進化した説は、鳥に食べてもらって遠くへ運んでもらうために、縞模様に進化して鳥から見つけやすいようになったという説である。
品種改良された説は、元々のスイカが苦すぎて食べられず、品種改良をして甘くした結果、その時に縞模様が現れたとする説である。
スイカは縞模様の下に種が集中しているため、縞模様を避けて切り分けることによって、種を避けて綺麗にスイカを切り分けることが出来る。