今回は「メンマとシナチクの違い」ということで、メンマにまつわる雑学を紹介します。
コリコリとした独特の食感のメンマやシナチクですが、ラーメンには欠かせない食材ですよね。
メンマやシナチクが好きだという人も多く、スーパーなどには瓶詰のものも売られています。
しかし、そもそも「メンマ」と「シナチク」にはどのような違いがあるのかご存じでしょうか?
メンマとシナチクの違い
それではさっそくメンマとシナチクの違いについて解説していきます。
世間には味付けする前のものをシナチクと呼び、シナチクを味付けしたものがメンマだとする説が流れています。
しかし、実はメンマもシナチクも呼び方が違うだけの全く同じ食べ物なのです。
同じ食べ物なのに、なぜ「メンマ」や「シナチク」など別の呼び方があるのか不思議ですよね。
現代では「メンマ」という呼び方の方が定着していますが、実は昔は「シナチク」という呼び方が一般的だったそうです。
それでは、既に「シナチク」という呼び方があるのに、なぜ後になって「メンマ」という言葉が誕生したのでしょうか?
シナチクという名前の由来
まずは「シナチク」という名前の由来について解説していきます。
シナチクは漢字で書くと「支那竹」となりますが、昔は中国のことを「支那(しな)」と呼んでいたんですね。
中国を英語で書くと「China」となるため、これを当時の日本人は「シナ」と読んでいたのです。
また、ラーメンなども「支那そば」と呼ぶことがありますが、これも中国から伝わったことから、昔は支那そばと呼んでいたそうです。
そして、シナチクについても中国が原産の麻竹(まちく)を原料に作られたことから「シナチク」と呼ばれるようになったのです。
しかし、一部では中国を「支那」と呼ぶことが、中国の蔑称なのではないかという考えが広まっていました。
その後、政府からも中国を「支那」と呼ぶことを自粛するように要請があり、支那という言葉は使われなくなったんですね。
その影響を受けて、「支那」のつく「シナチク」も名前の変更を余儀なくされ、だんだんと見かけなくなっていったのでした。
メンマという名前の由来
続いて「メンマ」という名称の由来について解説します。
「シナチク」は先ほど解説した理由によって名前の変更を余儀なくされたため、新しい呼び名が必要となりました。
そこで誕生したのが「メンマ」という呼び方であり、シナチクという呼び方が自粛されるようになった結果、現在は「メンマ」で定着しているんですね。
実はメンマは漢字で書くと「麺麻」となり、これはラーメンの「麺」と麻竹(マチク)の「麻」を組み合わせて作られた造語なのです。
誰が「メンマ」と名付けたのかは定かではありませんが、当時からメンマはラーメンに乗せられることが多かったため、「麺麻(メンマ)」となったとされています。
今後はシナチクと呼ばなくなるかも?
2019年現在では「支那」という言葉自体がほとんど使われていないため、それと同時にシナチクという言葉も死語となるかもしれません。
実際にスマートフォンやパソコンを使って「しな」を変換してみると、「支那」という変換が出来ないことがわかります。
更に、昔に比べても着実にメンマをシナチクと呼ぶ人の数も減少していますよね。
現在はラーメンを支那そばと全く呼ばなくなったように、何十年後かにはメンマをシナチクと呼ぶことはなくなっているかもしれませんね。
以上が「メンマとシナチクの違い」についてでした。
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まとめ
メンマとシナチクは呼び方が違うだけで全く同じ食べ物である。
昔はシナチクが一般的で、中国(支那)が原産の麻竹を原料に作られていることから「シナチク」と呼ばれていた。
しかし、支那が中国の蔑称だと考えられるようになったため、別の名前が必要になり「メンマ」という言葉が誕生した。
メンマはラーメンの「麺」に麻竹(マチク)の「麻」を組み合わせて作られた造語である。