首の皮一枚つながるの由来や語源、正しい意味について解説。

この雑学では「首の皮一枚つながる」という言葉の由来や語源、意味について解説します。

雑学クイズ問題

「首の皮一枚」の語源となったものはどれ?
A.切腹
B.合戦
C.宗教
D.決闘

答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!

首の皮一枚つながるの由来や語源、正しい意味について解説。

とても不思議な日本語

日本語には古くから使われている面白い言い回しのものがたくさんありますよね。
そうした習慣として広く使われてきた、ひとまとまりの言葉や文句、言い回しのことを「慣用句」と言います。

普段からよく使われている慣用句に「首の皮一枚つながる」というものがありますが、よく考えるととても不思議な日本語です。
皆さんも普段から「首の皮一枚つながる」という言葉を「ぎりぎりで助かる」のような意味で使っていますよね。

しかし、首の皮一枚つながった状態というのは、常識的に考えて死んでいますし、全くもって助かっていないですよね。
今回はそんな不思議な日本語である「首の皮一枚つながる」という言葉の由来や語源、意味や使い方について解説していきます。


「首の皮一枚つながる」の意味とは?

それではさっそく「首の皮一枚つながる」という言葉の意味について解説していきます。
「首の皮一枚つながる」という慣用句について調べてみると、以下のような意味であることがわかります。

・皮一枚で首がつながっている状態のこと
・わずかな望みが残っていること

冒頭で解説したように「ギリギリで助かること=わずかな望みが残っていること」という意味で使われることが多いですよね。
しかし、実は「首の皮一枚つながる」は本当に首の皮が一枚でつながっている状態を指す時にも使われる言葉なのです。

現代ではこちらの意味で全く使われなくなりましたが、昔はむしろ本当の意味で「首の皮一枚つながる」という状況があったのです。

「首の皮一枚つながる」の語源や由来とは?

続いて「首の皮一枚つながる」という言葉の由来や語源について解説していきます。
「首の皮一枚つながる」という言葉は、武士の時代に生まれた言葉であり、切腹に関係がある言葉なのです。

人間は腹部を刃物で刺したり切ったりしても即死することはなく、正式な切腹の作法が確立するまでは苦しみもがく人がたくさんいたそうです。
そのため、少しでも切腹をする人の負担を減らし、即死できないことにより醜態をさらさないようにするため、背後から首を切って切腹を手伝う「介錯」という作法が誕生しました。

そして、介錯にも様々な作法が存在しており、首の皮一枚つながるという言葉の由来はその作法の一つである「首の皮一枚」からきているのです。
「首の皮一枚」の作法は、敢えて首の皮を一枚残すようにして首を切りつけることにより、切腹を行う者が頭の重みで前のめりの状態で死なせる配慮から誕生しました。

このように、元々は「わずかな望みが残っていること」という意味ではなく、切腹をする際に本当に首の皮一枚が繋がっている状態、またはその作法を指す言葉だったんですね。
敢えて首の皮一枚を残して介錯するのはとても難しく、介錯は刀の扱いに長けた人物が担当していたそうです。

やがて、時代が進むのにつれて意味が変化していき、転じて「わずかな望みが残っていること」の例えとして使われるようになったのでした。
以上がは「首の皮一枚つながる」という言葉の由来や語源、意味についてでした、いかがでしたか?


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それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?

雑学クイズ問題解答

雑学クイズ問題の答えは「A.切腹」でした!

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まとめ

首の皮一枚つながるという言葉には「わずかな望みが残っていること」「皮一枚で首がつながっている状態のこと」という意味がある。
首の皮一枚という言葉が誕生したのは、まだ切腹が行われていた武士の時代の頃である。
切腹で即死することは難しく、もがき苦しむ人がたくさんいたことから、後ろから首を切って切腹を手伝う「介錯」という作法が生まれた。
介錯の作法の一つに敢えて首の皮を一枚残す「首の皮一枚」というものがあり、これが由来や語源となった。