風呂敷の由来や語源を解説、なぜ風呂に敷かないのか?

この雑学では、風呂に敷かないのに、なぜ風呂敷という名前なのか、その理由について解説します。

雑学クイズ問題

風呂敷は昔、何という名前だった?
A.布包
B.風呂布
C.平包
D.布平

答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!

風呂敷の由来や語源を解説、なぜ風呂に敷かないのか?

風呂敷の由来や語源を解説、なぜ風呂に敷かないのか?

風呂敷とは?

風呂敷を使う文化はほとんど見られなくなりましたが、一昔前まではなんでも包めて持ち運びが便利になり、使わない時は畳めてコンパクトに出来る便利グッズとして活躍していました。
現在では、外国人が日本文化の代表としてお土産として買ったりする姿を見かけるようになりました。

昔に比べれば普段使いは減りましたが、大切な贈り物をする際には、その品物を包むために重宝しています。
風呂敷の定番のサイズは縦横が70cm程度になっていて、市販の風呂敷の多くは化学繊維で作られたものとなっています。

このように、現代では外国人のお土産、品物を包むものとして活躍する風呂敷ですが、もともとは別の用途で使われていたってご存じでしたか?


もともとは風呂場で使うものだった!?

風呂敷は「風呂」という言葉が使われているように、元々は風呂場で使われていました。
現在の風呂敷のルーツとなったものは、奈良時代に使われていた「平包」という布だったと考えられています。

当時の人は自分の着物と他の人の着物を間違えないように、平包で着物を包んで自分の着物を区別していたのです。
実際に、平安時代の「扇面古写経(せんめんこしゃきょう)」という装飾経には、平包で衣服をを包んで、頭の上に乗せて運ぶ女性が描かれています。

室町時代になった頃には、平包の用途が変化しました。
室町時代には風呂が流行し始めて、一度に大勢の人が入浴可能な大浴場が登場しました。

入浴後は、衣服を包んでいた平包を解き、その上に腰を下ろして休憩し、火照った身体を休ませてから着物を着たそうです。

風呂の後に敷くから風呂敷

用途の変化と共に、平包という名前は風呂敷へと変化していきました。
江戸時代になってからは、風呂のあとに敷く=風呂敷という名前に変わったとされています。

また、江戸時代には大浴場では男性は風呂ふんどしをしめて、女性は風呂用下着を着用して入浴するようになりました。
このことから、濡れたふんどしや下着を持って帰るために、風呂敷は無くてはならないアイテムとなっていったのです。

別の使い道には、蒸し風呂の床に敷いたり、湯上りの足ふきなどにも使っていたそうです。
その後、江戸時代中期を迎えた頃には、風呂ふんどしなどの文化がなくなり、脱衣所にはかごや棚が設置されるようになりました。

そのため、風呂敷は風呂に敷かれることがなくなり、単純に物を持ち運ぶ布として扱われるようになったのでした。


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それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?

雑学クイズ問題解答

雑学クイズ問題の答えは「C.平包」でした!

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実際に風呂に敷いてたなんて、現代の用途からは全く想像がつきませんよね!

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まとめ

風呂敷は元々、平包という名前で衣類を包むのに使われていた。
室町時代には、湯上がりに体を休ませるために腰を下ろして使っていた。
そして、江戸時代には風呂の後に敷くことから風呂敷という名前になった。
江戸時代中期の頃には、風呂ふんどし等がなくなり、脱衣かごや棚が登場することで、本来の風呂敷の役割は影を薄めていった。