ベーシックインカムの意味を簡単に解説!希望の党の公約、政策とは?

この雑学では、ベーシックインカムという言葉の意味や政策の内容などについてわかりやすく解説していきます。

雑学クイズ問題

ベーシックインカムとは何?
A.全ての税金の税率を一律にする政策
B.生活に最低限な金額を一律で給付する政策
C.税金に頼らずに別の財源から国を運営する政策
D.高所得者の税率を上げ、低所得者の税率を下げる政策

答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!

ベーシックインカムの意味を簡単に解説!希望の党の公約、政策とは?

難しいカタカナ言葉

世の中には難しいカタカナ語がたくさんありますよね。
特に政治家や大企業などに努めているサラリーマン、または学者などが使っているイメージがあります。

いきなりニュース会議中にに難しいカタカナ語が出てきてしまうと意味がわからなくなってしまいますよね。
2017年10月現在では小池百合子氏が代表する希望の党という新しい政党が誕生し、衆議院解散総選挙に向けて注目を集めています。

そして、希望の党が掲げた公約の一つとして「ベーシックインカム」と呼ばれるものがあります。
「消費増税」などのワードは一目でどんなことが行われるのがわかりますが、「ベーシックインカム」にピンと来ない人も多いですよね。

今回はこの「ベーシックインカム」という政策の意味やメリット、デメリットを解説します。


ベーシックインカムってどんな政策?

それではさっそく「ベーシックインカム」について解説していきます。
「ベーシックインカム」について調べてみると、以下のような意味であることがわかります。

・国民が最低限の生活を送るために必要な現金を定期的に給付する政策

具体的な金額についてはベーシックインカムの導入が本格的になってきた時に決定されるかと思います。
このベーシックインカムという政策の素晴らしいところは、年齢や性別や働いているか否かに関わらず、国民全員に一律で平等の金額が給付されるところです。

普通は雇用保険や年金、健康保険などに加入することによって生活の一部が保障されていますが、ベーシックインカムはこのような制度に加入していなくても、生活に必要な現金が給付されるのです。
しかし、日本国民全員に平等にお金を給付されるのには当然ですが財源が必要ですよね?

ベーシックインカムを導入するためには、それと同時に高い税率の徴税が行われることになります。
つまりこれまでとは比べ物にならないぐらい税金の負担額が増えるということですね。

ベーシックインカムはこのように高負担で高福祉の政策となっています。
日本語では「基礎所得保障」や「最低生活保障」とも呼ばれます。

ベーシックインカムのメリット

続いてベーシックインカムのメリットについて解説します。
ベーシックインカムが導入されることによって日本にどのような影響が起こるのでしょうか。

ワーキングプアなどの救済

まずはベーシックインカムが導入されることによって予想されるメリットとして一番大きなものは「貧困層の救済」だと思われます。
現在は働きながらも生活に困窮するいわゆる「ワーキングプア」と呼ばれる方々がいます。

当然ですが働いていると所得が発生しますので、働いていながらも低所得という人には生活保護といった社会保障が適用されないケースがあります。
他には年金の支払いや保険などに加入できない人など生活に困窮している人にとって、ベーシックインカムによって得られる給付は大きなメリットになると考えられます。

労働者の意欲を向上

現在サラリーマンや自営業などで働いている人はあらゆる税金を支払っていますよね?
税金は所得が増えれば増えるほど税率が上がるため、頑張って働いても働いても税金としてたくさんお金がもっていかれることになります。

更に、年金や生活保護、失業給付などを受けている人は、働いてしまうと受給金額が減額してしまうため、どうしても労働意欲を削いでしまいがちです。
しかし、ベーシックインカムはたとえ所得が多くても少なくても、働いてもいなくても一律で給付されるため、給付される金額が少なくなることはありません。

働くことによって給付金額が減額されると労働意欲も失せますが、「頑張って働いて得た所得+ベーシックインカムの給付」と考えれば、以前より国民の労働意欲が増すことが考えられます。

ブラック企業からの転職が容易になる

ブラック企業が蔓延する理由の一つとして、例えブラック企業であろうとも働いていなければ生活をしていけないことが挙げられますよね。
どんなに条件が悪く過酷な労働環境でサービス残業を強要されようとも、仕事を失って収入がなくなり、転職も上手くいかないと考えてしまうと、ブラック企業であろうともそこにしがみついてしまいます。

こうした考えがブラック企業を蔓延させている理由の一つですが、ベーシックインカムが導入されれば最低限の生活が保障されるため、退職をして転職活動がしやすくなります。
逆に、ブラック企業側としてはどんどん従業員がいなくなっていけば経営が成り立たなくなるため、労働条件を良くする必要があったり、そもそも倒産してしまうため自然とブラック企業も淘汰されるでしょう。

ベーシックインカムのデメリット

続いてはベーシックインカムのデメリットについて解説します。
ここまでではベーシックインカムはメリットしかにように思えますが、もちろんデメリットも存在しています。

労働意欲の低下

メリットで労働意欲の向上について述べましたが、逆に労働意欲が低下することも考えられます。
給付される金額にもよりますが、現在ぎりぎりの状態で生活をしている人がそれと同等の金額をベーシックインカムで得たとしたら、同じ金額を受け取れるのにわざわざ汗水を垂らして働く必要性を感じなくなるかもしれません。

普通は「自分の収入+ベーシックインカム」でよりよい生活を望むものだと思います。
しかし、そこまで物欲などがなく現状の生活で満足という人にとっては、かえって労働意欲を削いでしまう政策となるかもしれません。

経済競争力が低下

前述したとおり、労働意欲が低下することによって考えられることが「経済競争力の低下」です。
当然ですが、ベーシックインカムによって日本全体での労働人口が低下してしまった場合には、海外と比べて経済競争力と差が出てしまいます。

日本は現在は先進国として様々な技術を開発し、発展途上国などの援助なども行っていますが、経済競争力が低くなった場合には、こうした機会を損失してしまう可能性もあります。

財源の確保が難航

そもそもベーシックインカムを導入するためには、これまでとは比べ物にならないほどの財源が必要になります。
そもそも2017年現在でも様々な政策を行うための財源が不足していることから、消費税の増税の話が出ていますよね。

ベーシックインカムを導入するためには大きな財源の確保が必要となるため、冒頭で述べたように税金が上がってかなりの高税率になることも考えられます。
更に、ベーシックインカムを導入することによって現行の社会保障制度も見直されるわけですから、ベーシックインカムが失敗に終わった場合には、一律の給付もなくなり、社会保障もなくなってしまうなど、国民の最低限の生活が崩壊する可能性もあります。

以上がベーシックインカムの意味や政策内容になりますが、ベーシックインカムの導入は日本の今後の在り方を大きく変えてしまうものとなります。
良い方向に進むか悪い方向に進むかはわかりませんが、現行の仕組みがガラッと変わってしまうため、ある意味で「大きな博打」とも呼べるような政策となります。

皆さんはベーシックインカムの導入に賛成ですか?反対ですか?

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それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?

雑学クイズ問題解答

雑学クイズ問題の答えは「B.生活に最低限な金額を一律で給付する政策」でした!

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まとめ

ベーシックインカムとは「国民が最低限の生活を送るために必要な現金を定期的に給付する政策」である。
日本語では「基礎所得保障」や「最低生活保障」とも呼ばれている。
メリットとしては「ワーキングプアなどの救済」「労働者の意欲を向上」「ブラック企業からの転職が容易」などがあげられる。
デメリットとしては「労働意欲の低下」「経済競争力が低下」「財源の確保に難航」などがあげられる。