即位の礼とはどんな儀礼?即位の日との違いについても解説。

この雑学では「即位の礼」とはどんな儀礼なのか、また「即位の日」との違いについてわかりやすく解説します。

雑学クイズ問題

平成の天皇陛下の正しい呼び方はどれ?
A.今上天皇
B.神武天皇
C.平成天皇
D.即位天皇

答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!

即位の礼とはどんな儀礼?即位の日との違いについても解説。

ついに平成が終わって新たな元号へ

2017年現在では以前より天皇陛下が生前退位のご意向を示されていたことから、生前退位について検討・調整が行われてきました。
そして、正式に2019年4月30日に天皇陛下が生前退位されることが政府より発表されて、連日メディアを賑わせることになりました。

つまり、平成は平成31年4月30日をもって終わりを告げて、2019年5月1日からは新たな元号を迎えることになります。
しかし、2017年の現段階では皇太子様が即位されるいわゆる「即位の日」が5月1日となっていますが、「即位の礼」と呼ばれる儀式は2019年の秋に検討されていますよね。

なぜ皇太子様が即位されるその日に「即位の礼」を行わないのかが不思議ですよね。
そして、そもそも「即位の礼」と呼ばれる儀礼が一体どのような儀礼なのかもよくわからないと思いますので、調べていることにしました。



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即位の礼とは?

まずは「即位の礼」について簡単に解説していきます。
「即位の礼」とは新たな天皇が位についたことを正式に国内外に向けて布告するために行われる儀礼のことです。

「即位の礼」と「即位の日」を混同してしまう人も多いようですが、通例では即位の日と即位の礼は別日に行われています。
「即位の日」は単純に新たな天皇が実際に即位した日のことであって、昔はこのことを即位ではなく「践祚(せんそ)」と呼んでいました。

即位の礼はあくまで国内外に新たな天皇が誕生したことを国内外へと布告する正式な儀礼のことであり、昔はこちらを「即位」といって、「践祚(せんそ)」と「即位」という呼び方で区別をしていたそうです。
しかし、戦後の皇室典範の改正によって「践祚(せんそ)」という言葉は「即位」に統合されて、現在では使われることがなくなりました。

また、なぜ即位の日に即位の礼が行われないのかというと、そもそももとから別の日に行われることが通例となっています。
平成になる時も即位の礼は即位の日から1年10ヶ月後に行われましたし、昔は天皇が今以上に頻繁に変わることから、財政難などの影響もあって即位の日以降に即位の礼が行われるのが当たり前だったそうです。

即位の礼はどんな儀式を行う?

続いて「即位の礼」ではどんな儀式が行われるのかについて解説していきます。
全ての儀式について解説していくと長くなってしまうため、即位の礼の中でも特に重要である「正殿の儀」について解説します。

「正殿の儀」では天皇陛下が「束帯(そくたい)」と呼ばれる平安時代からの伝統である天皇や公家の正装に身を包みます。
また、皇后様は「十二単(じゅうにひとえ)」と呼ばれるこちらも平安時代からの伝統ある女性用の装束に身を包みます。

特に天皇陛下が身に着ける束帯は「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」と呼ばれており、平安時代以降の日本の天皇が重要な儀式の際に着用する束帯となっています。
通常の束帯とは異なっていて、天皇陛下以外が着用することは決して出来ない神聖な束帯です。

天皇陛下が神聖な儀式で使用される玉座の高御座に座り、皇后様が同じく御帳台に昇ります。
その後は参列者が起立した後、合図によって敬礼を行います。

内閣総理大臣が天皇陛下の御前へと進み、天皇陛下からの「おことば」があります。
天皇陛下から「おことば」をいただいた後には内閣総理大臣から寿詞が述べられ、新たな天皇陛下の即位を祝って万歳三唱を行います。

内閣総理大臣が元の場所に戻って、合図によって全員が着席するまでの一連の流れが即位の礼の「正殿の儀」となります。

今上天皇の即位の礼はどのように行われた?

平成になるときにももちろん「即位の礼」は行われました。
2017年現在の今上天皇の「即位の礼」が行われたのは、今上天皇が即位されてから1年10ヶ月後の1990年(平成2年)1月23日のことでした。

即位の礼の当日の警備はとても厳重で、皇宮護衛官や警察官を合わせて約3万7000千人もの人員が動員されました。
また、先ほど解説した玉座である「高御座」が輸送される際には自衛隊のヘリコプターが出動して護衛にあたったそうです。

これほど厳重な警備体制を整えるために54億円の特別予算が組まれることになりましたが納得はできますよね。
もちろん「即位の礼」の様子は生中継されると思いますので、「即位の礼」の時間帯にテレビを見れるという人はぜひ見てくださいね。

以上が即位の礼とはどんな儀礼なのか、即位の日との違いについてでした、いかがでしたか?


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雑学クイズ問題の答えは「A.今上天皇」でした!

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まとめ

「即位の日」とは新たな天皇陛下が即位したその日のことであり、「即位の礼」は新たな天皇陛下が即位されたことを正式に国内外へと布告するための儀礼である。
通例では「即位の日」と「即位の礼」は同日に行われず、日程を離して行われるものである。
即位の礼の最も重要な儀式である「正殿の儀」では、天皇陛下から「おことば」を頂き、天皇陛下が即位されたことを祝って万歳三唱を行う。
「即位の礼」では特に厳重な警備体制が敷かれて、平成の「即位の礼」では特別予算が54億円も組まれ、約3万7000千人の人員が動員された。