日本の伝統食材としてお馴染みの「ちくわ」と「ちくわぶ」。
「ちくわ」と「ちくわぶ」は名前が非常に似ていることから、どちらも似た食材だと思われがちです。
しかし、実は「ちくわ」と「ちくわぶ」は名前が似ているだけであり、全く違う食べ物だってご存じでしたか？
今回は「ちくわ」と「ちくわぶ」がどれだけ違う食べ物なのか、簡単に違いについて解説していきます。
「ちくわ」と「ちくわぶ」の特徴
まずは「ちくわ」と「ちくわぶ」がそれぞれどのような食べ物なのか、特徴について解説します。
ちくわについて
「ちくわ」についてはスケトウダラやサメ、トビウオ、ホッケなどの魚肉を原料として加工した「魚肉練り製品」です。
製法としては、金属製や竹制など棒状のものに塗り付け、焼き上げて作られています。
このように焼いて作られたちくわのことを「焼きちくわ」と呼び、現代のちくわについてはこの焼きちくわが一般的となっています。
焼きちくわ以外にも蒸したり茹でたりして作られる「蒸しちくわ」や「白ちくわ」と呼ばれるちくわもあるそうです。
ちくわを漢字で書くと「竹輪」となりますが、これは調理後のちくわを串からはずすと筒状になり、その見た目が竹の切り口に似ていることが由来となっています。
また、昔は蒲鉾（かまぼこ）と呼ばれていたそうですが、板蒲鉾と区別するため竹輪蒲鉾と呼ばれるようになり、やがて省略して竹輪と呼ばれることになったのです。
ちくわぶについて
「ちくわぶ」については、小麦粉を原料としており、小麦粉をこねて成形したものを茹でて作られています。
漢字で書くと「竹輪麩」となりますが、グルテンのみの小麦粉で作られたわけではないため、厳密には麩ではないようです。
現在では全国的に知られているちくわぶですが、もともとは東京を中心として知られているローカルフードでした。
そのため、関東地区のおでんにはちくわぶが使われていることが多く、大手コンビニのおでんには必ずといっていいほどちくわぶが入っています。
ちくわぶが爆発的に流行したことはありませんが、テレビなどで紹介される機会もあり、少しずつちくわぶは全国的に知られるようになりました。
現在では関東以外のスーパーでも、ちくわぶが販売されているのを見かけますよね。
ちくわとちくわぶの決定的な違い
ここまでの解説でほとんど察しはついていると思いますが、「ちくわ」と「ちくわぶ」には決定的な違いがあります。
その違いは原料であり、ちくわが魚肉で作られているのに対して、ちくわぶは小麦粉で作られているのです。
そもそも魚肉と小麦粉では全く違うものですし、ちくわとちくわぶが全く違う食べ物だということがわかりますよね。
そして、ちくわは焼いて作られるのが一般的ですが、ちくわぶは茹でて作られているという違いもあります。
ちくわ・・・魚肉の練り物を焼いたもの
ちくわぶ・・・小麦粉をこねて茹でたもの
こうして並べてみると、「ちくわ」と「ちくわぶ」がいかに違う食べ物だということがわかりますよね。
以上がちくわとちくわぶの違いについてでした。
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まとめ
「ちくわ」については魚肉の練り物を焼いて作った加工食品である。
漢字で書くと「竹輪」と書くのは、その見た目が竹の切り口に似ていることが由来となっている。
「ちくわぶ」については小麦粉をこねたものを茹でて作った食品である。
漢字で書くと「竹輪麩」となるが、厳密には麩ではない。
原料や製法の違いから、ちくわとちくわぶは全く違う食べ物であることがわかる。
