しらたきと糸こんにゃくの違いとは?実は同じ食べ物のこと!

今回はしらたきと糸こんにゃくの違いについて、食べ物の雑学を紹介します。
しらたきと糸こんにゃくは見た目も味についても一緒で、同じ食べ物じゃないかと思ってしまいますよね。

しかし、実はしらたきと糸こんにゃくには区別の仕方が存在しているそうなので、調査してみました。
それでは、それぞれの食材にどのような特徴があるのでしょうか?

昔のしらたきと糸こんにゃくの違い

それではさっそくしらたきと糸こんにゃくの違いについて解説していきます。
この二つの食材の違いはいくつかありますので、順番に紹介します。

製法の違い

しらたきも糸こんにゃくも江戸時代に誕生した食材であり、製法の違いでこの二つを呼び分けていました。
しらたきは、まだ固まりきっていないゼリーのような状態で、円筒の細い穴から押し出し、お湯で固めることによって作られます。

ところてんの作り方をイメージして頂ければ、かなりイメージしやすいかと思います。
円筒の細い穴から押し出される様子が、白い滝のように見えたことが由来で「白滝(しらたき)」と名づけられました。

対して糸こんにゃくは円筒などの道具を一切使わずに、板こんにゃくを糸のように細く切って作ります。
最終的な出来上がりにはそれほど違いはありませんが、それぞれの製法にはここまで違いがあるんですね。

太さの違い

製法の違いから、昔は切って作られる糸こんにゃくの方が太く、しらたきの方が細いという違いもあったそうです。
確かに切りづらい糸こんにゃくを、しらたきのような細さに切り分けるのは至難の技なので、太さの違いも出てしまいますよね。

地域による違い

昔は地域によってしらたきと糸こんにゃくが区別されていたそうです。
先ほどの製法で作られた「しらたき」については、主に関東で作られていたものです。

そして、こんにゃくを切って作る「糸こんにゃく」は関西で作られたものだとされています。
そのため、昔は関東で作られたものを「しらたき」、関西で作られたものを「糸こんにゃく」と呼んでいたこともありました。

現代のしらたきと糸こんにゃくの違い

現代ではしらたきと糸こんにゃくは製法に違いが全くなくなりました。
そのため、太さなどでしらたきと糸こんにゃくと呼び分けをすることもなくなり、名前が違うだけの同じ食べ物を指すようになりました。

しかし、先ほど解説したように「しらたき」は関東で作られ、「糸こんにゃく」は関西で作られたことから、現在もその名残りで地域によって呼び方が変わるようです。
実際に関東では「しらたき」という名称で売られていることが多く、関西では「糸こんにゃく」という名称で売られていることが多いようです。

料理のレシピにしらたきや糸こんにゃくが登場しても、それはどちらも同じ食べ物なので、安心して使ってくださいね。
以上がしらたきと糸こんにゃくの違いについてでした。


注目記事


他にも、こんな雑学がお勧めです。
とろろ芋で口がかゆい原因、長いもや山芋のとろろとの違いも解説。
エクレアの意味・由来・語源は稲妻?シュークリームとの違いも解説
カニ味噌の正体は脳みそではない、それではどこの部位?

まとめ

「しらたき」はゼリーの状態で、ところてんのように円筒の細い穴から押し出し、冷やし固めることによって作られる。
しらたきが円筒から押し出される様子が、白い滝のように見えることから「白滝(しらたき)」と名づけられた。
「糸こんにゃく」は板こんにゃくを細く切って糸状にしたものである。
昔は製法の違いによって呼び分けられることもあったが、現代では製法に違いはなく、違う名称の同じ食べ物となっている。