今回は「みたらし団子のみたらしの意味・語源・由来」ということで、みたらし団子にまつわる雑学を紹介します。
みたらし団子のみたらしは漢字で書くと「御手洗」と書きますが、なぜ食べ物にこの漢字が使われているのでしょうか?
ちなみに「ミツ(蜜)を垂らした団子だからみたらし」と思われている方もいるようですが、これは間違いです。
みたらし団子の「みたらし」とは?
それではさっそくみたらし団子の「みたらし」という言葉の意味や由来について解説していきます。
冒頭でも書いたようにみたらしは漢字で書くと「御手洗」となりますので、まずは御手洗という言葉の意味についてです。
御手洗の意味
御手洗は「おてあらい」とも読めることから、トイレを連想してしまう方も多いかもしれません。
しかし、御手洗には他にも以下のような意味を持つ言葉なのです。
1.神社の社頭にあって、参拝者が神仏を拝む前に水で手や口を洗い清めるところ
2.みたらし団子の略
3.御手洗川(みたらしがわ)の略
大辞林によると、御手洗には以上のような意味があると紹介されており、本来はトイレを意味する言葉ではないんですね。
現代では御手洗(みたらし)だけで「みたらし団子」の意味を持ちますが、みたらし団子の由来・語源となったのは「3.御手洗川(みたらしがわ)の略」となります。
御手洗の由来と語源
続いてみたらし団子の「みたらし」の由来・語源となった「御手洗川」についてです。
御手洗川とは特定の川の名称ではなく、神社の近くを流れていて、参拝人が手を洗ったり口をすすいだりする川のことです。
現代では社頭に御手洗があるケースが多いのですが、無い場合には神社の近辺の御手洗川で身を清めていたんですね。
御手洗川の中でも特に下鴨神社のものが有名であり、現在はポンプにより水を注入して川が流れるようになっています。
団子の由来は下鴨神社
かなり話が逸れてしまいましたが、最後にみたらし団子が誕生した由来についてです。
下鴨神社では夏になると「御手洗祭(みたらし祭)」というお祭りが開催されています。
「御手洗祭(みたらし祭)」の歴史は長く、平安時代から続いている由緒正しきお祭りなんですね。
この「御手洗祭(みたらし祭)」が開催された際に、境内で販売されていたのが「みたらし団子」だったのです。
御手洗川で有名な下鴨神社の「御手洗祭(みたらし祭)」で販売されたことから「みたらし団子」になったということですね。
もちろん現代でも、毎年夏になると下鴨神社では御手洗祭が開催されています。
もし興味を持たれて御手洗祭に立ち寄った場合は、みたらし団子を味わってみてくださいね。
以上が「みたらし団子のみたらしの意味・語源・由来」についてでした。
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まとめ
みたらし団子の「みたらし」は漢字で書くと「御手洗」となる。
「御手洗」は大辞林によると「神社の社頭にあって、参拝者が神仏を拝む前に水で手や口を洗い清めるところ」という意味があり、他にも「御手洗川の略」という意味もある。
御手洗川は「神社神社の近くを流れていて、参拝人が手を洗ったり口をすすいだりする川」であり、特に下鴨神社の御手洗川が有名である。
夏には下鴨神社で御手洗祭が開催され、その場で団子が販売されていたことが由来で「御手洗団子」と呼ばれるようになった。