今回は「メンソールとメントールの違い」ということで、メンソールにまつわる雑学を紹介します。
メンソールとメントールはどちらも清涼感のあるものですが、呼び方以外の違いがいまいちわかりませんよね。
メンソールの方が清涼感が強い、メントールは原料が違う、などの明確な違いはあるのでしょうか?
また、これらの物質にはなぜ清涼感があるのかについても解説しますので、最後まで読んでいってくださいね。
メンソールとメントールの違いとは?
それではさっそくメンソールとメントールの違いについて解説します。
メンソールとは?
まずは「メンソール」についてですが、メンソールはハッカ臭を持つ揮発性の無色結晶であり、皮膚で触れると清涼感を得ます。
これは、メンソールが触れた部分の温度が実際に下がっている訳ではなく、温度が下がったように感じているだけなんですね。
日本では、その清涼感からメンソールが様々な製品に利用されています。
清涼感を得ることが出来てすっきりすることから、歯磨き粉やガム、デンタルケア用品などに多用されていますよね。
また、湿布やかゆみ止めの塗り薬など、医薬品などにも用いられることがあります。
タバコを吸っている方はご存じかと思いますが、タバコにもメンソールが配合されているものがありますよね。
メントールとは?
続いて「メントール」について解説します。
メントールは英語で「Menthol」という綴りになりますが、実はメンソールともメントールとも読めます。
つまり、メントールはメンソールと呼び方が違うというだけなので、メンソールとメントールは同じものです。
メンソールが英語読みであり、メントールがドイツ語読みというだけなんですね。
日本ではメントールよりも、メンソールの方がより慣用的に使われています。
メンソールが冷たく感じる理由
最後にメンソールが肌に触れたり、口に入れたりすると清涼感を得る理由について解説します。
先ほども解説しましたが、実際には冷たく”感じている”というだけで、皮膚などの温度を下げている訳ではありません。
人間の身体には「TRPM8」と呼ばれる冷感を引き起こす受容体活性化チャネルが備わっています。
メントールはTRPM8を刺激することから、冷たいという信号が送られて、まるで温度が下がったかのように感じているのです。
カプサイシンを含むものを食べた時に熱いと感じる原理についても、メントールと同様の原理で起こっています。
ちなみに、冷感を与える物質は1200種類以上存在しいます。
その中でもイシリンという物質に関しては、メントールよりも100倍薄い濃度でも冷感を引き起こす物質として知られています。
以上が「メンソールとメントールの違い」についてでした。
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まとめ
メンソールはハッカ臭を持つ揮発性の無色結晶であり、歯磨き粉やガム、デンタルケア用品、湿布、塗り薬、タバコなど広く利用されている。
“Menthol”の英語読みがメンソールで、ドイツ語読みがメントールというだけで、この二つに明確な違いはない。
メンソールが冷たく感じる理由は、「TRPM8」と呼ばれる冷感を引き起こす受容体活性化チャネルをメンソールが刺激するからである。
このように冷感を与える物質は1200種類以上あり、その中でもイシリンはメントールよりも100倍薄い濃度でも冷感を引き起こす物質である。