滅菌と殺菌と消毒の違いとは?それぞれの意味をわかりやすく解説!

今回は「滅菌と殺菌と消毒の違い」ということで、菌にまつわる雑学を紹介します。
「滅菌」や「殺菌」などの言葉はとてもよく似ている言葉ですが、実は明確に意味の違いがあるのをご存じでしょうか?

また、普段よく使われている「消毒」に関しても、滅菌や殺菌とは違う意味の言葉なのです。
他にも「除菌」「抗菌」「減菌」など様々な言葉がありますので、それぞれの意味の違いについてわかりやすく解説していきますね。

滅菌と殺菌と消毒の違いとは?

滅菌殺菌違い
それではさっそく滅菌と殺菌と消毒の意味とそれぞれの違いについて解説していきます。

滅菌の意味

まずは「滅菌」の意味についてです。
滅菌とは菌が有害・無害であることに関係なく、ありとあらゆる菌を完全に除去することを意味します。

放っておくと繁殖してしまう細菌類などについては、少しでも残してしまうとまた繁殖を繰り返してしまいます。
そのため、特に繁殖性を持っている微生物や最近などに対して「滅菌」が行われることが多いです。

殺菌の意味

続いて「殺菌」についてですが、殺菌とは細菌やウイルスなどの微生物を殺すことを意味する言葉です。
滅菌は害の有無に関係なく菌を除去し殺すことを意味しましたが、殺菌は有害な微生物を除去して殺すことを意味するという違いがあります。

身体に有害な病原体などについてもそうですが、食品を長持ちさせたい場合についても「殺菌」という操作が行われます。
滅菌=害の有無に関係がない」「殺菌=有害な菌のみ」と覚えておくとわかりやすいかと思います。

消毒の意味

続いて「消毒」についてですが、消毒は滅菌や殺菌とは違い、菌を殺すというよりは、菌を弱めるという意味合いのある言葉です。
完全に菌を除去したり殺したりするのではなく、人体に害の無い程度まで菌の数を減らすなどの操作がいわゆる「消毒」ですね。

アルコール消毒や石鹸での手洗いなどは、菌を人体に害のない程度の数まで減らしていることから、一般的に「消毒」と呼ばれています。
また、細菌などの微生物が存在していたとしても、感染力を失わせたり、毒性を失わせる操作に対しても「消毒」という言葉が使われます。

抗菌と減菌とは?

滅菌と殺菌と消毒の違い
滅菌と殺菌と消毒に比べるとあまり使う機会はありませんが、抗菌や減菌の意味について解説していきます。

抗菌の意味

まずは「抗菌」の意味についてですが、抗菌は菌を殺すというよりは、菌から守るという意味を持つ言葉です。
細菌などの微生物は放っておくと繁殖して数を増やしていきますが、この菌の繁殖を防止することを「抗菌」と呼びます。

よく「抗菌加工」という言葉を耳にすると思いますが、これは菌が繁殖しにくいように加工しているということですね。
また、経済産業省による抗菌の定義は「細菌」のみを対象にしているそうです。

滅菌の意味

最後にあまり耳馴染みのない「減菌」という言葉の意味についてです。
「減菌」は消毒と似たような意味を持つ言葉で、細菌などの微生物の量を減らすという意味があります。

菌を減らすという意味では「消毒」の方が一般的なので、普段はあまり使われない言葉ですよね。
以上が「滅菌と殺菌と消毒の違い」「抗菌と減菌の意味」についてでした。


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まとめ

「滅菌」・・・有害無害に関係なく、全ての微生物を殺して除去すること
「殺菌」・・・有害な細菌やウイルスなどの微生物に対して行われる操作で、それらを殺して除去すること
「消毒」・・・人体に害の出ない程度まで菌を減らしたり、菌の繁殖力や毒性を失わせること
「抗菌」・・・菌の繁殖を防止すること
「減菌」・・・菌の量を減らすこと