ウェディングケーキに込められた意味と由来について解説。

今回は「ウェディングケーキに込められた意味と由来」ということでケーキにまつわる雑学を紹介します。
結婚式といえばウェディングケーキが定番ですが、そもそもなぜ結婚式でケーキを食べるのかをご存じですか?

実は、ウェディングケーキを新郎新婦でカットすることも、ケーキが3段となっているのにもちゃんとした意味があるのです。
ウェディングケーキの発祥にまつわる歴史など、様々な雑学を紹介していきますね。

ウェディングケーキに込められた意味と由来

ウェディングケーキ意味由来
それではさっそく「ウェディングケーキに込められた意味と由来」について解説していきます。
実は結婚式では最初からケーキが振舞われていた訳ではありませんでした。

元々はケーキではなく、一つのパンを新郎新婦が分け合うことによって、永遠の愛を誓い合っていたとされているのです。
新郎新婦が二人でケーキをカットするのも、結婚式でパンを分け合っていたことが由来となっているんですね。

結婚式に甘いケーキを食べる由来

やがて、結婚式で食べられるものがパンから甘い物へと変化していきました。
これは西洋に「悪魔は甘い物が嫌い」という言い伝えがあるからなのです。

そのため、新たな門出を迎える新郎新婦の近くに甘いケーキなどを置いて「悪魔など邪気から守る」という意味が込められていたのです。
一見華やかに見えるウェディングケーキですが、魔除け目的だったとは意外ですよね。

現在のウェディングケーキの発祥はいつ頃?

現在のウェディングケーキの原型が登場したのは18世紀頃だったとされています。
諸説ありますが、ウェディングケーキの発祥はイギリスだと考えられており、イギリスのシュガーケーキがウェディングケーキの原型だとされています。

シュガーケーキに使われる材料のぶどうには「豊穣」という意味が込められており、木の実には「繁栄」という意味が込められていました。
また、当時からシュガーペーストを使ってレース模様をデコレーションする文化もあったそうです。

現代では簡単に手に入る砂糖ですが、当時は砂糖はまだまだ貴重なものでした。
そのため、砂糖をたっぷり使ったウェディングケーキを作って飾ることで、豊かさや繁栄、そして幸福の象徴としていたのです。

日本でウェディングケーキが登場したのはいつ?

日本でウェディングケーキが登場するようになったのは、実は戦後のことでした。
それまでも洋菓子は食べられていましたが、そもそも和菓子が主流であったことと、洋風の結婚式ではなかったことから、ウェディングケーキの文化は無かったんですね。

戦後には洋菓子の文化もかなり定着するようになり、イギリスが発祥の3段のウェディングケーキが導入されるようになりました。
そして、バブル期にはとにかく派手に装飾した大きなウェディングケーキも見られるようになり、結婚式の象徴として定着していきました。

しかし、現代ではとにかく派手に大きくするという文化がなくなり、オーダーメイドで新婚夫婦にゆかりのあるデザインのウェディングケーキが主流となっています。
結婚式によってウェディングケーキのデザインが全く違い、それを楽しむことも結婚式に参加する楽しみの一つですよね。

ケーキが3段となっている意味と由来

ウェディングケーキ意味由来
続いて「ケーキが3段となっている意味と由来」について解説していきます。
3段のウェディングケーキが登場したのは19世紀のことでした。

3段のウェディングケーキについても発祥はイギリスで、最初はヴィクトリア女王の結婚式で振舞われたそうです。
一昔前まで日本のウェディングケーキが3段となっていたのも、イギリスのウェディングケーキがお手本となっていたんですね。

幸せをおすそ分けするため

ウェディングケーキが3段になっている由来は「幸せをおすそわけするため」なのです。
それぞれの段に意味が込められており、1段目は結婚式の参加者の参加者に振舞われます。

2段目は結婚式を欠席した人へのプレゼントであり、それぞれには新郎新婦の幸せをおすそ分けをする意味が込められています。
そして、3段目はこれから生まれてくる子供のために保存され、1年後の結婚記念日に二人で食べるという風習がありました。

海外の珍しいウェディングケーキ

ウェディングケーキ意味由来
最後に海外の結婚式で振舞われる珍しいウェディングケーキを紹介します。
日本はイギリスのウェディングケーキがお手本となっていますが、それ以外の国ではどのようなケーキが振舞われるのでしょうか?

フランスはシュークリーム

フランスで振舞われるウェディングケーキは「クロカンブッシュ」が主流となっています。
クロカンブッシュはシュークリームを円錐型に積み上げたものですが、日本ではあまり馴染みがありませんよね。

シュークリームのシューはフランス語で「キャベツ」という意味があり、ウェディングケーキのクロカンブッシュもキャベツ畑を模したものとなっています。
なぜ結婚式に「キャベツ」なのかというと、ヨーロッパには「赤ちゃんはキャベツ畑で生まれる」という言い伝えがあるからなんですね。

日本でいうところの「赤ちゃんはコウノトリが運んでくる」のような言い伝えですよね。
そのため、シュークリームを使ったウェディングケーキには子孫繁栄という意味が込められています。

アメリカはデコレーションケーキ

アメリカのウェディングケーキは、日本やイギリスのように3段になっていません。
一段の平たくとても大きなケーキがウェディングケーキとして振舞われます。

その大きなケーキにチョコレートや生クリームなどで思い思いの装飾を施し、たくさんの果物などが盛り付けられます。
もちろん結婚式の参加者もデコレーションに参加し、楽しい雰囲気の中で結婚式が行われます。

以上が「ウェディングケーキに込められた意味と由来」についてでした。


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まとめ

ウェディングケーキはもともとは新郎新婦がパンを二人で分け合って、永遠の愛を誓い合っていたことが由来となっている。
18世紀にはイギリスで現在のウェディングケーキの発祥となるケーキが誕生し、豊穣や魔除け、子孫繁栄を願ってケーキが振舞われていた。
日本でウェディングケーキが食べられるようになったのは18世紀のことで、19世紀のイギリスでビクトリア女王の結婚式で振舞われた3段のウェディングケーキが由来となっている。
1段目は参加者に振舞われ、2段目は欠席者へのプレゼントされ、新郎新婦の幸せをおすそ分けするという意味が込められている。
元々は3段目は将来産まれてくる子供のためのものであり、保存して一年後の結婚記念日に食べられるものだった。
また、イギリス式のウェディングケーキは3段となっているが、フランスはシュークリーム、アメリカはデコレーションケーキなど、様々なウェディングケーキがある。