今回は「バランの意味と由来」ということで、バランにまつわる雑学を紹介します。
コンビニやスーパーで売られている弁当などでは、仕切りとして「バラン」が使われていますよね。
しかし、あの「バラン」にはどのような意味が込められており、何が由来となって誕生したのかはあまり知られていません。
また、「バラン」と呼ばれていますが、実は「バラン」という呼び方は正式名称ではないのです。
バランの意味と由来
それではさっそく「バランの意味と由来」について解説していきます。
普段は彩り程度にしか考えられていないかもしれませんが、バランにもちゃんとした意味や由来があります。
お弁当にバランが付いている意味
まずは、お弁当などの仕切りにバランが付いている意味についてです。
バランにはお弁当に緑が少ない場合に、お弁当の彩りをよくする意味ももちろんあります。
しかし、それ以上に重要なのが「おかず同士がくっついて、味や色が移るのを防ぐ」という意味なのです。
せっかく美味しく調理されておかずでも、おかず同士がくっついて味や色が移ってしまうと台無しになってしまいますよね。
使われている食材によっては相性の悪い物もあることから、バランで仕切らないとお弁当そのものの味を落としてしまうのです。
しかし、仕切りの役割を果たすためだけなら、わざわざ「バラン」である必要が無いとも考えられますよね。
食べ物でバランを仕切るようになった由来
続いて「バラン」で食べ物を仕切るようになった由来について解説していきます。
現在ではプラスチック製のバランで食べ物を仕切っていますが、なんと昔は本当の植物で食べ物を仕切っていたのです。
そして、食べ物を仕切るのに使っていた植物は「葉蘭(はらん)」と呼ばれるユリ科の植物だったんですね。
料理人の間では当時から食べ物の色移りや彩りが気にされていたそうで、葉蘭を使って食べ物を仕切っていたのです。
確かに葉蘭で食べ物を仕切ることが出来ますが、今度は葉蘭の匂いが食べ物に移るという事態が発生してしまいました。
また、植物であることから一年を通じて安定して手に入れることが難しく、葉蘭の使い勝手はそこまで良い物ではありませんでした。
その後、技術の発展によって誕生したのが、匂いが移らず安定して手に入れることが出来るプラスチック製の葉蘭でした。
そして、元々は葉蘭という植物が使われていたことが由来で「バラン」と名付けられたのです。
バランの正式名称
実は「バラン」という呼び方は正式名称ではなく、元々は「人造ハラン」とよばれていました。
バランについては当初はただのプラスチック製の仕切りでしたが、あまりにも殺風景で彩りの無いものでした。
そこで、ギザギザを加えて植物っぽくしたものを作り、これを「人造ハラン」と名付けたのです。
しかし、濁点の位置的に「じんぞうはらん」ってなんだかとても発音し辛いですよね。
その後、人造ハランは省略されて呼ばれるようになり、濁点の位置も変わって「バラン」となったのでした。
そのため「バラン」という呼び方は実は略語であり、正式名称は「人造ハラン」なのです。
また、本物の葉蘭(ハラン)とプラスチック製のハランが混同されている時代もありました。
この二つのハランを区別をするために、プラスチック製のハランをバランと呼ぶようになったという説もあります。
以上が「バランの意味と由来」と「バランの正式名称」についてでした。
注目記事
他にも、こんな雑学がお勧めです。
オーケストラの給料は出番の多い楽器ほど多い?
木魚を叩く意味が意外すぎる、お経を読む時のアレを防ぐため。
シンデレラのガラスの靴が消えなかった理由とは?
まとめ
バランによって弁当の食べ物が区切られているのは「味や色が移るのを防ぐため」と「彩りをよくするため」である。
元々はユリ科の植物である葉蘭の葉を使って、料理を仕切っていたことが由来となっている。
しかし、本物の葉蘭を使うと葉の匂いなどが料理に移ってしまうことから、プラスチック製の葉蘭が作られるようになった。
プラスチック製の葉蘭は人造ハランと呼ばれていたが、発音のしにくさから省略されて「バラン」と呼ばれるようになった。
また、本物の葉蘭とプラスチック製のハランが混同されることがあったため、区別するためにプラスチック製のものを「バラン」と呼ぶようになった説もある。