歳徳神は陰陽家が正月にまつるとっても偉い神様のことです。
恵方を向いて食べるのり巻きである事から「恵方巻き」という名前になったことは言うまでもありません。
恵方巻きは恵方を向き、願いごとを心の中で唱えながら無言で食べることにより、縁起を担いで願い事を叶えるという意味があります。
また、恵方巻きを1本丸ごと食べきることには「縁を切らない」という意味が込められています。
ちなみに、2017年の恵方は「北北西」となっています。
恵方巻きの由来は?
恵方巻きが初めて食べられるようになったのは、江戸時代から明治時代にかけてとされています。
当時は大阪の花街で節分をお祝いしたり、商売繁盛を祈るために恵方巻きが食べられていました。
今ではすっかりと「恵方巻き」という名前で定着していますが、当時は「恵方巻き」という名前ではなく、「丸かぶり寿司」や「太巻き寿司」という名前で呼ばれていました。
しかし、正確にいつごろから始まった風習であるかはわかっておらず、正確な文献なども残されていないようです。
ちなみに、恵方巻きの具材は七福神と関係しており、大黒天、毘沙門天、恵比寿天、寿老人、福禄寿、弁財天、布袋尊、に見立てた具材を食べることにより福がくるともされています。
一般的になったのはいつごろ?
節分に恵方巻きを食べる事が一般的になったのは1989年以降のことでした。
大手コンビニエンスストアであるセブンイレブンが「縁起のいい風習」だと謳って発売したところ、これが大ヒットすることとなりました。
それから各種メディアなどで取り上げられるようになり、現在のように一般家庭に根付いていくこととなりました。
ちなみに「恵方巻き」とはセブンイレブンが発売したのり巻きの名前であって、それまでは「丸かぶり寿司」や「節分巻き寿司」といった名前で呼ぶのが一般的でした。
今では「恵方巻き」以外の呼び方は全く見かけなくなるほど、「節分は恵方巻き」という地位を確立しましたね!
なかなか家庭に根付かない恵方巻き
途中で説明した通り、節分に恵方巻き食べるという風習の原型となる行事は江戸時代の頃から行われていました。
その後は大正時代に「節分の日に丸かぶり」という、恵方巻きを匂わせるチラシが存在していますが、一般家庭にはまだまだ根付きませんでした。
戦時中の間には恵方巻きはあまり食べられていなかったそうですが、1949年に「土曜の丑の日のうなぎ」に対抗するために一時的に「節分の恵方巻き」は復活しました。
更には1977年に大阪・道頓堀の海苔祭りのイベントとして「巻き寿司丸かぶり早食い競争」などが開催されましたが、全国に広まるまでには至りませんでした。
また、1982年には既にファミリーマートが節分に食べる巻き寿司として紹介していましたが、それも定着するのには至りませんでした。
このように、恵方巻きが当たり前のように食べられるようにるまでに、長い歴史の中で流行り廃れを繰り返していた事がわかります。
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