漆の器に入れた料理は腐りにくい
和食の代表であるおせち料理などは重箱に盛り付けるというイメージがありますよね。
実は漆塗りで作られた重箱などの器に料理を盛り付けて保存しておくと、料理が腐りにくくなるとされているのです。
そもそも冷蔵庫というものが誕生したのは近代のことであり、おせち料理などをたくさん作った時には重箱に入れて、冷蔵庫に入れない状態で保存することもあったのです。
漆塗りの器に入れた料理は腐りにくいという言い伝え以外にも、漆塗りの桶に入れた水は腐らないからいつまでも飲めるという言い伝えや、漆塗りの容器に行けた花は長生きするなどの言い伝えも残っています。
実は科学的な根拠もあって、様々な実験を行った結果、漆には抗菌作用があるという事が裏付けされています。
漆塗りは料理を上品にみせるだけではなく、料理を長持ちまでさせてしまうとても便利なものだったんですね。
乾いていない漆に触ってはいけない
乾いていない漆に触ってしまうと「うるしかぶれ」といって肌がかぶれてしまうため、触ってはいけないことを知っていましたか?
うるしかぶれについては「アレルギー性接触皮膚炎」という皮膚炎の一種となります。
なぜ乾いていないうるしに触るとかぶれてしまうのかというと、うるしの主成分であるウルシオールと、皮膚のたんぱく質がアレルギー反応を起こしてしまうからなんです。
乾いていないうるしに触る機会はあまりないかもしれませんが、夏にうるしの木から樹液が出ている場合についつい触ってしまいかぶれるケースがあるそうです。
もちろん乾いている状態の漆器などをさわってもかぶれませんし、料理を盛り付けたとしても健康に全く害はないので安心してください。
以上が漆の雑学でした、いかがでしたか?
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