門松の意味や由来とは?いつからいつまでの期間で飾るものなの?

この雑学では正月飾りである門松に込められた意味や由来について、またいつからいつまで飾るのかを解説します。

雑学クイズ問題

門松を飾る日付として適さないのはどれ?
A.12月20日
B.12月24日
C.12月25日
D.12月29日

答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!

門松の意味や由来とは?いつからいつまでの期間で飾るものなの?

クリスマスが終わったらすぐに正月

皆さんはクリスマスを楽しく過ごせたでしょうか?
人によっては恋人や友人、家族と楽しく過ごしたという人もいれば、いつも通り仕事が忙しかったという人もいるかもしれませんね。

クリスマスが終わって12月26日になると、街中にあったクリスマスのライトアップや装飾が片付けが始まります。
そして、正月に向けて正月飾りがたくさん飾られるようになって、まるで昨日までクリスマスだったのが嘘のようですよね。

日本人のキリスト教徒の割合は1%に満たないそうなので、クリスマスから正月へここまでコロコロと気分を変えられるのは日本人ならではかもしれません。
正月飾りの代表の一つとして「門松」があげられますが、そもそも皆さんはいつから門松を飾って片付けるのか、そもそも門松の意味や由来をご存じでしょうか?


門松の意味とは?

それではさっそく門松を飾る意味について解説していきます。
門松は家の門の前や玄関に飾られるのが一般的ですが、この飾る場所にもちゃんと理由があります。

正月には「年神様」という神様が降りてくるとされているのですが、この年神様が迷うことなく家に来られるように目印としての意味で門松を飾るんですね。
「年神様」とは豊作や幸せをもたらす神様であり、ちゃんと来年も一年幸せに過ごせるように年神様を招くために門松を置いているのです。

また、古くから樹木には神様が宿るものだと考えられていて、「祀(まつ)る=松」という語呂合わせで門松と呼ばれるようになりました。
門松といえば「松」といいつつも「竹」で作られていますが、本来の意味では「松」を使うのが正しいということですね。

門松の由来とは?

続いて門松の由来について解説していきます。
門松の由来となった起源はとても古く、平安時代には存在していたとされています。

平安時代の宮廷では「小松引き」という儀礼が行われていたのですが、この「小松引き」が門松の由来となったそうです。
「小松引き」は新年の最初の「子の日(ねのひ)」に外へと足を運び、小さな松の木を引き抜いて持ち帰る儀礼でした。

この「小松引き」は当時は長寿祈願として行われていました。
持ち帰った松を玄関に飾るようになったのが門松の由来だとされていて、平安時代には飾り付けなどをせず持ち帰った松だけを玄関に飾ったとされています。

現在のように門松に竹が使われるようになったのは室町時代になってからでした。
室町時代の文化では竹は長寿を象徴する植物だったそうで、更に竹の背が高いことから神様に見つけてもらいやすいように、竹も一緒に門松として飾り始めたことが由来となっています。

門松に竹が3本使われる意味や由来

門松には長さの違う竹が3本使われているのが印象的ですよね。
実は竹の長さは正式に「7:5:3」の割合と決まっているそうで、7は男、3は女、5は2で割り切れないめでたい数字であることが由来です。

荒縄を巻く際にも巻く回数が決まっていて、下に7回、中が5回、上が3回となっています。
この数字も竹の長さと同じで縁起の良い数字が並べられていますね。

門松をいつからいつまで飾るのか?

続いては門松をいつからいつまでの期間に飾っておけばいいのかを解説します。

門松はいつから飾る?

門松を飾りはじめる時期は地域差はありますが一般的には「松の内」が始まる12月13日~12月30日となっています。
しかし、12月29日だけは「二重苦」という縁起の悪い語呂であることから、門松も含めて正月飾りを飾るのには適していないとされています。

また、12月31日に慌てて門松などの正月飾りを飾ることも「一夜飾り」や「一日飾り」と呼ばれていて、避ける必要があります。
神様を迎え入れるための正月飾りを12月31日に飾ることは、神様のことを後回しにして疎かにしていることになります。

日本ではクリスマスという一大イベントがあることから12月26日以降に門松を飾ることが多いですが、別にそれ以前でも構わないということですね。
しかし、クリスマスが終わってから飾る場合には12月29日と12月31日は避けるようにしましょう。

門松はいつまで飾る?

続いて門松をいつまで飾るのかについてです。
門松などの正月飾りは先ほど書いた「松の内」を過ぎると片付けるものです。

しかし、実はこの「松の内」は地域によって期間が異なっていて、ほとんどの地域は1月7日ですが、関西などの一部の地域では1月15日となっています。
その地域の「松の内」の期間によっていつまで飾っておくのかを決めましょう。

また、門松などの正月飾りは片づけたあとに「どんど焼き」で焼いて処分するのが一般的です。
「どんど焼き」は正月飾りを焼くことによって飾っておいた正月飾りを清める意味があります。

おまけの門松の雑学

ちなみに門松の竹の切り口は2種類あります。
現代で多く見かけるのが竹の切り口が斜めになっている「ソギ」と呼ばれる切り口です。

これは徳川家康と武田信玄の因縁が由来となっていて、徳川家康が武田信玄に惨敗した三方ヶ原の戦いに関係があります。
三方ヶ原の戦いで惨敗した徳川家康は宿敵である武田信玄を竹に見立てて、次は絶対に切るという意味を込めて竹を斜めに切りました。

これが現在の「ソギ」と呼ばれる門松の切り口の由来だとされています。
一方で現代ではあまり見かけない切り口が平になっている「寸胴」という切り方ですが、これは節がしっかりと詰まって見える事から、金融機関のゲン担ぎに使われているそうです。

以上が門松の意味や由来、いつからいつまで飾るのかの期間について、門松の切り口の雑学でした、いかがでしたか?


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それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?

雑学クイズ問題解答

雑学クイズ問題の答えは「D.12月29日」でした!

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まとめ

門松は正月に幸せや豊作を運んでくれる年神様が迷わずに辿りつけるように目印として飾るものである。
門松は平安時代の宮廷儀礼が由来となっていて、当時は竹ではなく松を飾っていて、竹を飾り始めたのは室町時代に入ってからである。
門松を飾りはじめるのは松の内が始まる12月13日~12月30日であり、12月29日と12月31日は避けた方が良いとされている。
片付けを始めるのは松の内が終わる1月7日以降だが、地域によっては1月15日の場合もある。
切り口には竹を斜めに切る「ソギ」と、平に切る「寸胴」と呼ばれるものがある。