タコスミパスタがない理由、イカスミとタコスミの違いって?

今回は「タコスミパスタを見かけない理由」ということで、イカスミとタコスミの雑学を紹介します。
数あるパスタの中でもイカスミパスタは見た目が黒く特徴的で、最初は思わず食べるのを躊躇したという方も多いはず。

食べると普通に美味しいのですが「なんでイカスミパスタはあるのにタコスミパスタはないの?」と考えたことはありませんか?
今回はイカスミとタコスミの違いに焦点を当てて、タコスミパスタを見かけない理由について解説していきます。

イカスミとタコスミの違い

まずは「イカスミ」と「タコスミ」の違いについて解説します。
この二つの違いとしては、主に「味の違い」「粘度の違い」「調理しやすさの違い」「価格の違い」などが挙げられます。

味の違い

イカスミに比べべると「タコスミが不味いから料理には使われない」と思っている人も多いかもしれません。
しかし、実はタコスミが不味いというのは誤解で、決して味が悪いわけではありません。

タコスミにはうまみ成分である「アミノ酸」が豊富に含まれており、イカスミに含まれるうまみ成分の含有量を圧倒的に凌駕しているのです。
タコスミ料理を食べる機会はほとんどないと思いますが、実際に口にしてみるとイカスミに劣らないその味に驚くかと思います。

粘度の違い

実はイカスミとタコスミでは粘度の高さにかなりの違いがあります。
イカスミは粘度が高くトロトロとしていることが特徴ですが、タコスミは粘度が低くパシャパシャと水っぽい特徴があります。

そのため、イカスミはパスタなどの料理に絡めやすいのですが、タコスミはパスタには絡みづらく相性が悪いんですね。
また、パシャパシャと水っぽいことから、パスタがブヨブヨと柔らかくなってしまうこともあるため、タコスミはパスタなどの料理で使いにくいのでしょう。

調理しやすさの違い

イカスミとタコスミでは調理のしやすさに大きな違いがあるようです。
イカのスミ袋はワタにくっついていることから、家庭でも簡単に取り外せて、調理にそこまで手間がかからないようになっています。

しかし、タコのスミ袋はワタの内部に埋まっていることから、簡単に取り外すことが出来ないようになっています。
プロの料理人でも苦戦することから、イカスミに比べて格段に調理の手間がかかってしまいます。

価格の違い

最後に価格の違いについてです。
実はタコスミはイカスミに比べるとコストが掛かりすぎるため、敬遠されているのです。

イカは群れで泳いでいることから、漁で一気に獲ることが出来ますが、タコは基本的に一匹ずつしか獲ることができません。
漁獲量は圧倒的にイカの方が多く、タコの方が手に入りづらいため、タコの価格が高くなっているんですね。

更に、イカに比べてタコの方が貯えているスミの量が少ないことから、タコスミの価値は必然的に上がってしまうのです。

タコスミパスタがない理由

イカスミとタコスミの様々な違いから、タコスミパスタが無いのは以下の4つの理由だと考えられます。

・シャバシャバと水っぽくパスタに絡みづらいため
・タコスミの水っぽさがパスタに移り、パスタの食感が悪くなってしまうため
・タコのスミ袋は内臓の奥にあって取り出しづらく、調理の手間がかかるため
・タコの漁獲量は少なく、1匹あたりから獲れるスミの量も少なく、価格が高いため

味は決して悪くないといわれているため、タコスミにぴったりの料理があれば、ぜひ一度口にしてみたいですよね。
以上がタコスミパスタがない理由、イカスミとタコスミの違いについてでした。


注目記事


他にも、こんな雑学がお勧めです。
お好み焼きの名前の由来は?モダン焼きや広島風との違いも解説。
刺身の食用菊の正しい食べ方とは?そのまま食べていませんか?
コンビーフの缶詰は、なぜあの形なの?

まとめ

イカスミとタコスミでは、うまみ成分であるアミノ酸の含有量が違い、タコスミの方がうまみ成分が豊富に含まれている。
タコスミは粘度が低く水っぽいことから、パスタに絡まず、パスタの食感を損ねてしまう。
イカスミは簡単にスミ袋を取り除けるのに対して、タコスミはスミ袋が取り出しづらく調理に手間がかかる。
タコの漁獲量は少なく、1匹あたりから獲れるスミの量も少ないことから、価格が高く手が出しづらい。