マスカットとぶどうの違いとは?意外と知らない果物の雑学

今回は「マスカットとぶどうの違い」ということで、果物にまつわる雑学を紹介します。
日本でも良く食べられている「ぶどう」と「マスカット」ですが、皆さんはその違いについてご存じですか?

また、日本では「白ぶどう=マスカット」と考えている方も多いようですが、これは間違いなんです。
他にも、なぜぶどうやマスカットに色の違いが出るのかについてもわかりやすく解説していきますね。

マスカットとぶどうの違い

マスカットぶどう違い
それではさっそくマスカットとぶどうの違いについて解説していきます。
ぶどうは「ブドウ科ブドウ属のつる性落葉樹やその果物のこと」であり、ぶどうは世界に一万種類以上の品種が存在しています。

日本だけでも、スーパーの果物コーナーに様々な種類のぶどうが売られていますよね。
そして、ぶどうは大きく分けると「黒ぶどう」「白ぶどう」「赤ぶどう」の三種類に分類できます。

肝心のマスカットについては「白ぶどう」の一種であり、そもそもがぶどうとマスカットは同じ果物のことなんですね。
ぶどうは食用のイメージが強いかもしれませんが、そのほとんどはワイン用に作られています。

なんと、世界で生産されているぶどうのうち、7割ものぶどうがワインのために生産されているのです。
他にもブランデーやジュース、ジャム、乾燥させて加工することによってレーズンにすることもあります。

白ぶどう=マスカットではない

日本人の多くは「白ぶどう=マスカット」だと考えていますが、これは間違いです。
日本でマスカットと呼ばれているものは、地中海地方原産の「マスカット・オブ・アレキサンドリア」という品種です。

そのため、マスカットは白ぶどうの中の一つの品種にしか過ぎないんですね。
また、マスカットと言っても、品種によっては赤色をしているものもあるため「白ぶどう=マスカット」は間違いなのです。

ちなみに「マスカット」については、ムスク(ジャコウ)の香りがするのが特徴の品種です。
ムスクの香りがすることが語源となって「マスカット」と呼ばれるようになったのでした。

マスカットは皮まで食べられる

マスカットぶどう違い
皆さんは普段、ぶどうを食べる時に皮を剥いて食べていますか?
実はマスカットなどの白ぶどうは皮がとても薄いことから、皮ごと食べるのが一般的なのです。

赤ぶどうや黒ぶどうは皮が厚いことから、皮を剥くか、皮ごと食べても吐き出さなければなりません。
しかし、マスカットについては皮を剥こうとすると、逆に手間がかかってしまうのです。

なぜここまで皮の厚さに違いが出るのかというと、育てられた環境の差にあります。
日本で育てられたぶどうは高温多湿の環境に耐えるために、皮が厚く、そして硬く育つようになっているのです。

成長すると色の違いが出る理由

ぶどうは未成熟の状態ではどれもが緑色をしていますよね。
しかし、成長すると赤ぶどう、黒ぶどう、白ぶどうなど、色に違いが出てきます。

これは、ぶどうに含まれている「アントシアニン」と呼ばれる赤色の色素の量に関係があります。
果皮にアントシアニンが蓄積されるほど赤くなっていき、逆にアントシアニンが少ないと緑色のまま成長していくのです。

ぶどうの皮に付く白い粉の正体

マスカットぶどう違い
最後にぶどうのおまけの雑学として「ぶどうの皮に付く白い粉の正体」について解説します。
ぶどう狩りに行った時に、ぶどうの皮に白い粉のようなものが付着しているのを見かけたことはありませんか?

もしかすると、ぶどうが傷んでいたり、病気に掛かっているのではないかと心配になってしまいますよね。
しかし、あの白い粉は「ブルーム」もしくは「果粉」と呼ばれるもので、雨などの水分をはじき、病気からぶどうを守っているのです。

また、ぶどうから余計に水分が蒸発していくことも防いでくれることから、ぶどうの新鮮さを保つことも出来るんですね。
決して農薬などではないため、そのまま食べてしまっても全く身体に害はありません。

以上が「マスカットとぶどうの違い」についてでした。


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まとめ

マスカットはぶどうの一種であり、主に白ぶどうの一種であるマスカット・オブ・アレキサンドリアを指す。
そのため、白ぶどう=マスカットと誤解されることもあるが、マスカットも品種によっては赤いものもある。
マスカットは皮が薄いため、皮ごと食べるのが一般的であり、赤色色素であるアントシアニンが少ないことから生長しても緑色をしている。
ぶどうの表面に付着する白い粉はブルームと呼ばれ、ぶどうの水分の蒸発を防いだり、病気を予防し、新鮮な状態を保つのに役立っている。