全英をウィンブルドンと呼ぶのはなぜ?理由と由来を解説!

今回は「全英をウィンブルドンと呼ぶのはなぜ?」ということで、テニスにまつわる雑学を紹介します。
テニスの四大大会はウィンブルドン、全米オープン、全仏オープン、全豪オープンの四種類となっていますよね。

これらの四大大会で同じ年に全て優勝することは「グランドスラム」と呼ばれ、過去にグランドスラムを達成した選手はたったの五名しかいません。
毎年、四大大会のシーズンは盛り上がりますが、その中でもなぜ全英が「ウィンブルドン」と呼ばれるのでしょうか?

全英をウィンブルドンと呼ぶのはなぜ?

全英ウィンブルドン
それではさっそく「全英をウィンブルドンと呼ぶ理由」について解説していきます。
実は理由はとても簡単で、ウィンブルドンが他の大会と違って、単純に「全英オープン」という名前ではないからなんですね。

テニスの四大大会の名称については以下のようになっています。

・U.S.Open Championships=全米オープン
・The French Open=全仏オープン
・Australian Open=全豪オープン
・The Championships, Wimbledon=ウィンブルドン選手権

このように、他の大会と違い、大会名が「〇〇オープン」ではなくそもそも「ウィンブルドン選手権」となっているんですね。
また、ウィンブルドンとはイギリスのロンドンにある地名であり、この大会の正式名称は「ザ・ローンテニス・チャンピオンシップ(The Lawn Tennis Championships)」となっています。

なぜ一つだけ「全英」と呼ばない?

続いて、ウィンブルドンだけなぜ「全英」と呼ばれないのか、その理由について解説していきます。
これは、ウィンブルドンと他の大会では主催者が異なっているからなんですね。

例えば、全米オープンはアメリカのテニス協会が主催している公式の大会のため、大会名に「全米」と付くのです。
他の四大大会についても、全仏はフランスのテニス協会が主催、全豪がオーストラリアのテニス協会が主催して開催しています。

このように、他の大会はその国にあるテニス協会が主催しているため「全〇オープン」という名称になるんですね。
一方で、ウィンブルドンに関しては「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」が主催で開催される大会です。

他の四大大会が「テニス協会主催」となっているのに対して、ウィンブルドンは「町のテニスクラブが主催」となっていて特殊な大会なのです。
そしてこのテニスクラブのある町が「ウィンブルドン」であったため、いつしか大会名が「ウィンブルドン」として親しまれるようになったのでした。

また、便宜上「全英オープン」と呼ばれることもありますが、イギリスのテニス協会が主催している訳でもありませんし、「ブリティッシュオープン」という大会は存在しません。

伝統あるウィンブルドンの歴史

全英ウィンブルドン
実はウィンブルドンは四大大会の中でも、最も歴史の長い大会ってご存じでしたか?
第一回が開催されたのは1877年7月9日のことで、センターコートの整備に使われていた芝生の手入れローラーが老朽化したことから、その資金集め目的に始まった大会だったそうです。

当初の種目は男子シングルスのみであり、最初の大会には21人のアマチュアプレイヤーが出場しました。
1884年には女子シングルスと男子ダブルスが追加され、1913年には女子ダブルスとミックスダブルスも行われるようになりました。

そして、1968年にはプロテニス選手の参加も認められるようになり、現在へと至っているんですね。
また、ウィンブルドンの芝コートでプレイできるのは大会が行われる13日間だけであり、それ以外の期間は一切プレイすることが出来ないそうです。

そのため、ウィンブルドンの芝コートについては「テニスの聖地」と呼ばれています。
以上が「全英がウィンブルドンと呼ばれる理由」についてでした。


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まとめ

四大大会の中でもイギリスで行われる大会は「ウィンブルドン」と呼ばれている。
これは他の大会と違って、単純に大会の名前が「The Championships, Wimbledon(チャンピオンシップス・ウィンブルドン)」となっているからである。
他の四大大会は国のテニス協会が主催していることから「全〇オープン」という大会名となる。
一方で、イギリスは会場のオール・イングランド・テニスクラブの主催する大会のため「全英オープン」とは呼ばれない。