アメンボの名前の由来、実は溺れることもあるって知ってた?

今回は「アメンボの名前の由来」ということで、アメンボにまつわる雑学を紹介します。
雨の日によく見かけるアメンボですが、名前の由来が「雨」に関係するからアメンボだと思っている人がほとんどだと思います。

しかし、実際に「雨」と「アメンボ」は全く関係がなく、アメンボの名前の由来は別にあります。
他にも、アメンボがどのように浮いているのか、アメンボの意外な日常生活など、アメンボの豆知識をたくさん紹介しますね。

アメンボの名前の由来

アメンボ由来
それではさっそくアメンボの名前の由来について解説していきます。
冒頭でも簡単に解説しましたが、アメンボと天気の「雨」は実は全く関係がありません。

なぜアメンボと呼ばれるようになったのかというと、アメンボが臭腺から独特の甘い臭いを発することが由来となっています。
実はアメンボはカメムシの仲間であり、カメムシが臭いを発するように、アメンボも臭いを発する虫なのです。

アメンボの発する甘い臭いがまるで飴玉のような香りであり、また、身体が棒のような形状をしていることから「飴棒」と呼ばれるようになりました。
そして、時代の流れと共にその呼び方がだんだんと変わっていき、現在の「アメンボ」という呼び方になったんですね。

また、アメンボは「飴棒」以外にも「水黽、水馬、飴坊」などの様々な漢字があてられます。
江戸時代には「跳馬(ちょうま)」や「水澄(みずすまし)」など様々な呼び方で呼ばれていました。

アメンボはどのように浮いている?

アメンボ由来
続いて「アメンボがどのように浮いているのか?」について解説していきます。
アメンボの最大の特徴といえば、水たまりや池などの上に浮いてスイスイと移動をするところですよね。

アメンボが水に浮く理由はいくつかありますが、その理由の一つ目は「身体がとても軽いこと」です。
もちろん、身体が重たい生き物などは水に沈んでしまいますが、アメンボはその身体の軽さから水に浮くことを可能にしています。

そして、二つ目の理由は「足に無数の毛が生えていること」となります。
アメンボの足にはびっしりと毛が生えていて、足先から油が分泌されることから、毛には油をまとっています。

水と油は混ざりあわない性質があることから、油から表面張力を得ることによって水の上に浮いているのです。
しかし、水の上をスイスイと泳ぐ達人であるアメンボでも、溺れてしまうことがあるようです。

溺れることもある

アメンボは足先から分泌される油を足の毛にまとわせて浮いていますが、油が無くなると沈んでしまいます。
例えば、アメンボが浮いている水に洗剤を落とすと、足から油が取れてしまい、水に浮かんでいられなくなるため沈んでしまうんですね。

そのため、環境汚染などが進んでしまい、洗剤や石鹸などが含まれた水の上では生活できないのです。
水辺でアメンボを全然見かけなくなった場合には、もしかするとその水は洗剤などで汚れてしまっているのかもしれません。

アメンボの意外な日常生活

アメンボ由来
続いて「アメンボの意外な日常生活」について解説していきます。
皆さんはアメンボが普段何を食べて生活をしているかご存じでしょうか?

意外に思われるかもしれませんが、実はアメンボは肉食の虫なのです。
そのため、水面に落ちてきた虫に近づいて針のような口を刺し込み、栄養を吸い上げることによって食事をしています。

水面の揺れから獲物の位置を探知することから、アメンボのいる水たまりに何かを落としてみると、アメンボが反応する様子が見られます。
アメンボが人間に攻撃してくることはないため、肉食という生態は意外だったのではないでしょうか?

飛んで移動することが出来る

水たまりが無くなってしまうと、アメンボは行き場を無くして死んでしまうのかというと、決してそうではありません。
アメンボのほとんどは飛ぶことが出来るため、水たまりが無くなりそうになると、飛んで他の場所へと移動します。

また、繁殖をする時もパートナーを探して飛び回ることがありますし、餌があまり得られない場所でも、餌を探して他の水辺へ移動します。
アメンボが飛ぶ姿はほとんど見られないことから、もし見かけた場合は相当なラッキーだと考えても良いでしょう。

水たまりの前でアメンボを辛抱強く観察していたら、もしかすると飛び立つ瞬間を見ることが出来るかもしれませんね。
以上が「アメンボの名前の由来」や「アメンボの生態」についてでした。


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まとめ

アメンボの名前の由来に「雨」は関係が無く、飴のように甘い臭気を出すことから「飴の坊」と呼ばれるようになり、アメンボと呼ばれるようになった。
アメンボの足には細かい毛が無数に生えていて、足先から油を出すことによって得られる表面張力により水に浮いている。
そのため、洗剤などによって足先についている油が洗い流されてしまうと、浮くことが出来なくなり溺れてしまう。
実は肉食であり、水たまりに落ちた獲物に針を刺して栄養を吸い上げることによって栄養を補給している。