今回は「蜘蛛はコーヒーを飲むと酔っ払う」ということで、蜘蛛にまつわる雑学を紹介します。
人間はお酒を飲むと酔っ払い、判断能力が鈍ったり、泥酔した場合には歩くこともままならなくなりますよね。
一方で、蜘蛛はなんとコーヒーを飲むと酔っ払ってしまうそうで、獲物を捕えるための生命線である蜘蛛の巣をまともに作らなくなってしまうのです。
人間目線だとコーヒーで酔っぱらうなんてとても不思議に思えますが、なぜ蜘蛛はコーヒーで酔っぱらってしまうのでしょうか?
蜘蛛はコーヒーで酔っぱらう
それではさっそく「蜘蛛がコーヒーで酔っぱらう現象」について解説していきます。
この現象について発見したのはアメリカ人のピーター・ウィット氏であり、偶然にも発見されたそうです。
ウィット氏は特に蜘蛛の生態に詳しい人物でもなく、蜘蛛の研究を行っている人でもないため、コーヒーを飲ませたのも偶然だったようです。
そして、蜘蛛がコーヒーを飲むと酔っ払うという情報を耳にした蜘蛛の研究機関が、さっそく実験を行いました。
実験では、蜘蛛に一滴だけコーヒーを垂らして飲ませるというもので、コーヒーを飲ませた蜘蛛の観察を続けると、形が崩れた蜘蛛の巣を作ったそうです。
蜘蛛は目の前に水分があると、それを飲み込む習性があることから、簡単にコーヒーを飲ませる実験を行うことが出来ます。
コーヒー以外でも酔う?
それでは、コーヒー以外の飲み物では蜘蛛が酔っ払ってしまうのでしょうか?
コーヒー以外にもお茶であったりジュースを与える実験が行われましたが、顕著に酔っ払った様子が見られたのはやはりコーヒーだったようです。
他にも、人間が手を出してはいけない麻薬などの薬物も与えて実験を行ったそうですが、コーヒーほどの効果は表れませんでした。
しかし、なぜコーヒーを飲むとお酒を飲んだように酔っ払ってしまうのか、とても不思議ですよね。
実は、コーヒーに含まれるカフェインが、蜘蛛の中枢神経を麻痺させることから、酔っ払ったような状態になるのだと考えられています。
そのため、飲み物の中でもカフェインを多く含んでいるコーヒーが、最も蜘蛛を酔っ払わせたのも納得がいきますよね。
もしかすると、コーヒーよりもカフェインを含んだ飲み物を与えると、蜘蛛が泥酔した状態になるのかもしれません。
実は蜘蛛の半分は巣を作らない
蜘蛛といえば蜘蛛の巣を作って獲物を捕えるイメージがあるかもしれません。
しかし、実は蜘蛛の巣を作るのは、あらゆる種類の蜘蛛の中でも約半数しかいません。
それでは蜘蛛の巣を作らない蜘蛛がどのように獲物を捕えているのかというと、他の虫と同様に単純に動き回って捕まえるという方法です。
このように、蜘蛛でも巣を作る種類と作らない種類が存在していて、それぞれ「造網性」や「徘徊性」と呼ばれているんですね。
蜘蛛の巣の作り方についても種類によって様々で、地中にトンネル状の巣を作ってから入口に糸を張るタイプの蜘蛛もいるようです。
また、基本的には陸上で生活をしている蜘蛛ですが、ミズグモと呼ばれる水棲の蜘蛛も存在しています。
蜘蛛のほとんどは益虫
蜘蛛はその見た目の不気味さから「害虫」だと思われてしまい、駆除されることが多いですよね。
しかし、実際には人間に攻撃をしたり害をもたらす蜘蛛は少なく、ほとんどの蜘蛛は人間にとって益虫なのです。
なぜなら、蜘蛛の餌となる虫は人間に害をもたらす害虫が多いからです。
そのため、蜘蛛が家の中に住んでいると、蚊などの人間に攻撃をするような虫も捕食して駆除してくれるんですね。
種類によってはゴキブリを捕食してしまう蜘蛛もいるので、自分が見えないところ実は蜘蛛が家を守ってくれているなんてこともあります。
特に農業においては、農作物を食べてしまったり、被害を与えるような害虫も捕食してくれることから、蜘蛛が益虫として重宝されています。
以上が「蜘蛛はコーヒーを飲むと酔っ払う」という蜘蛛の雑学についてでした。
注目記事
他にも、こんな雑学がお勧めです。
イカの血液は青色をしているのに、刺身は綺麗な白色なのはなぜ?
カニが泡をふくのはなぜ?実は呼吸が苦しいサインだった!
カンガルーの袋は臭いって本当?実はちゃんと掃除をしている!
まとめ
蜘蛛はコーヒーを飲むと酔っ払うことから、正確に蜘蛛の巣を作ることが出来なくなってしまう。
コーヒーで酔っぱらう原因はカフェインで中枢神経が麻痺するためだと考えられていて、他の飲み物ではそこまで酔っ払う様子は見られなかった。
蜘蛛の約半数は蜘蛛の巣を作って獲物を捕えて食べているが、残りの半数は蜘蛛の巣を作らずに徘徊して獲物を捕える。
その見た目の不気味さから害虫だと思われているが、人間に危害を加える種類は少なく、むしろ人間にとっての害虫を捕食する益虫として知られている。