タコの呼吸はどのように行われる?実は地上では息が出来ない

今回は「タコの呼吸はどのようにして行われる?」ということで、タコにまつわる雑学を紹介します。
海に住む生き物の代表である魚などは、エラ呼吸をすることによって酸素を体内に取り入れていますよね。

それでは、タコなどの軟体動物については、海の中でどのように呼吸をしているのかご存じでしょうか?
また、タコは呼吸をする時に三つの心臓を使っているなど、タコの驚くべき呼吸方法について解説していきますね。

タコはどのように呼吸を行う?

タコ呼吸
それではさっそく「タコがどのように呼吸を行っているのか」について解説していきます。
最初に結論を言ってしまえば、タコについても魚と同じように「エラ呼吸」をする生物なんですね。

ちなみに、イカなど他の軟体動物についても海中でエラ呼吸をしています。
魚のエラはどこについているのかが一目でわかりますが、タコのエラがどこにあるのかは想像がつかないかもしれません。

実はタコのエラは、外とう膜と呼ばれる分厚い筋肉の袋に覆われていることから、目視することは出来ないのです。
しかし、スーパーなどで「タコのササメ」という名称でタコのエラが売られていることがあります。

まるで幼虫のような見た目をしていてグロテスクですが、タコの珍味として有名なのでぜひ味わってみてくださいね。

地上では息をすることが出来ない

タコは地上でもある程度動き回っていることから、地上で呼吸をすることが出来ると思われています。
しかし、実はタコは地上で息をすることが出来ないため、水の無い環境で呼吸が出来ずに窒息死してしまいます。

それでは、なぜタコが地上でもある程度動き回れているのかというと、エラの周りに水分を蓄えることが出来るからのです。
その水分から酸素を補給していることから、蓄えた水分が枯渇すると呼吸が出来なくなってしまうんですね。

また、カニなどの海の生き物がある程度地上で動き回れるのも、同様の理由となっています。
しかし、空中にも酸素がたくさんあるのにも関わらず、なぜ地上では呼吸が成り立たないのか不思議に思う方も多いはず。

エラ呼吸の生物は水分をエラに通して酸素を補給するのと同時に、二酸化炭素を水に溶かして排出しています。
二酸化炭素は水に溶ける性質がありますが、空気中に放出することが出来ないことから、呼吸が成り立たなくなってしまうのです。

心臓が三つも備わっている

タコの生態としては有名な雑学ですが、実はタコには三つも心臓が備わっています。
人間の常識では心臓は身体の一つしか備わっていないことから、驚く方も多いかもしれませんね。

メインとなる心臓は一つしかありませんが、サブの心臓が左右のエラに一つずつあります。
そして、サブの心臓が全身の筋肉に酸素を送り込む働きをしているんですね。

なぜタコに心臓が三つも備わっているのかというと、海中で素早く動くために大量の酸素を消費するためだと考えられています。
タコは地上ではノロノロと動いていますが、海中では時速15kmほどのスピードで泳いでいます。

イカについてもタコと同様に心臓が三つ備わっていますが、イカは時速40kmほどのスピードで泳ぐことが出来るそうです。
人間もタコと同じように心臓が三つ備わっていたら、もっと速く走ったり出来ていたのかもしれませんね。

以上が「タコの呼吸方法」などタコにまつわる雑学でした。


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まとめ

タコは魚などと同様に海中で「エラ呼吸」をしていることから、地上では呼吸をすることが出来ない。
地上でも比較的長く活動を続けられるのは、エラの内側に水分を蓄えていて、その水分から酸素を補給できるからである。
しかし、水分が無くなると酸素が補給できなくなり、二酸化炭素を放出することも出来なくなることから、呼吸が成り立たなくなる。
タコには心臓が三つ備わっていて、サブの心臓は全身に酸素を送り込む働きをしている。