この雑学では警察官が殉職すると二階級特進する理由について解説します。
雑学クイズ問題
以下の職業で二階級特進に関係のない職業は?
A.警察官
B.消防士
C.自衛隊
D.医者
答えは記事内で解説していますので、ぜひ探しながら読んでみてくださいね!
警察官が殉職すると二階級特進する理由とは?
命がけの職業
皆さんは「命がけの職業」といえば、どのような職業を思い浮かべるでしょうか?
火災現場で炎に飛び込んでいく消防士、災害や有事の際に派遣される自衛隊、海の安全を守る海上保安官など、様々な職業がありますよね。
そして、私たちの生活に最も身近な職業である警察官も命の危険と隣り合わせの職業の一つです。
日本ではほとんどありませんが、銃社会のアメリカを筆頭に、治安の悪い国々では警察官が命を落としてしまうことは決して珍しいことではありません。
そのような国々に比べれば日本の治安は良いですし、実際に日本の警察官の殉職率は海外に比べて高くはありません。
しかし、一般的な職業と比べれば、私たちの身近な生活を守ってくれている警察官の方は常に命を落とす危険性と隣り合わせで公務を行っています。
二階級特進とは?
警察官の方が殉職してしまった時に「二階級特進」という言葉が使われるのを耳にしますよね。
「二階級特進」は警察官が命がけで公務に励んだ功績を称えて、亡くなってしまった警察官に与えられるものです。
警察官も通常では一つずつしか役職が昇進することがないため、二階級特進は命がけで公務に挑んだ警察官を称える意味が込められています。
例えば、巡査部長が殉職した場合は警部に昇進し、警部が殉職した場合には警視正へと昇進します。
しかし、戦争映画などをご覧になる方はご存じかもしれませんが、通常は「二階級特進」とは軍隊などで用いられている仕組みですよね。
自衛官などの職業の二階級特進は違和感がありませんが、警察にもこのような仕組みがあることを不思議に思う方も多いはず。
二階級特進は日本軍の名残り?
続いて、日本の警察で二階級特進の制度がなぜ採用されているのかについて解説します。
このような制度が日本の警察で採用されているのも、日本軍の名残りであることに関係しています。
警察という組織について遡っていくと、明治時代初期には兵部省と呼ばれる省庁の管轄組織でした。
兵部省は現在の軍隊のようなものであり、同時に警察事務なども行っていいました。
しかし、1782年になると警察の管轄が兵部省から司法省警保寮へと移り変わり、軍と警察が分離されることとなったのです。
そして、兵部省時代の軍隊に存在していた二階級特進の制度が、管轄が変わった後にも引き継がれたことから、現代でも二階級特進の制度が残っているんですね。
消防署や自衛隊にも二階級特進の制度がありますが、制度が存在している理由は警察官と同様になっています。
注目記事
それでは雑学クイズの正解発表です、答えはもうお分かりですよね?
雑学クイズ問題解答
雑学クイズ問題の答えは「D.医者」でした!
この問題以外にも、思わず人前で披露したくなる楽しい雑学クイズ問題を用意しています。
全て解けたら雑学王かも!?
【目指せ雑学王】面白い雑学クイズ問題集!【解説付き】
他にも、こんな雑学がお勧めです。
マジックテープの意外な発明のきっかけと、正式名称とは?
風邪の時に食べても意味がないものや、負担になるもの
美味しい回転寿司の見分け方とは!?
まとめ
一階級飛び越えて、二階級上の役職が与えられる事を、「二階級特進」という。
日本の警察という機関は元々は軍の一部だった。
歴史の中で軍と警察は分離したが、軍だったころの名残りで、警察にも二階級特進の制度が受け継がれている。
警視庁の場合には、殉職委員会が特進階級を決定してるが、これは警察法などの法律で定められているわけではなく、日本の警察制度が始まった明治時代のはじめ頃からの慣習である。