イルカは会話でお互いを名前で呼び合い、個別の声を持っている。

今回は頭が良い動物として知られている「イルカ」にまつわる雑学を紹介します。
イルカは仲間とコミュニケーションを親密に取る動物ですが、その際に独特の鳴き声を発することは有名ですよね。

また、人間がそれぞれ違う声を持っているように、イルカもそれぞれ違う声を持っています。
イルカは会話する時に、お互いの声の違いを認識することが出来るとても頭の良い動物なんですね。

イルカの会話方法

まずは「イルカの会話方法」について解説します。
イルカは口からではなく、頭の上にある呼吸孔から鳴き声を出してコミュニケーションを取っています。

そして、その声を分析した結果、なんとイルカの個体にはそれぞれの名前があることが判明したのです。
イルカはお互いを識別する独特の声を持っており、その声が名前の役割を果たしているんですね。

仲間が話しかけてきた場合は、その声を真似をして反応することにより、意思疎通を行っています。
イルカがコミュニケーションのために発する声(音)はかなり遠くまで響き、20km先でも検知することが可能となっています。

名前を呼び合うのは人間とイルカだけ

名前(声)を呼びかければ、その名前(声)を持った個体が反応する。
イルカの声を分析してそれぞれの声の特徴を解析し、その声を発生させる装置を使えば、イルカとコミュニケーションを取ることも可能です。

このように、名前を呼び合ってコミュニケーションを取る動物は、2019年現在では人間のイルカしか判明していません。
人間に極めて近いサルも、お互いを識別する鳴き声がないことから、名前を呼び合うことはしないそうです。

声には種類がある

イルカは大きく分けて二種類の声を使い分けています。
「ピーピーピー」といった鳴き声は「ホイッスル」、「ギーギー」「カチカチ」といった鳴き声は「クリックス」と呼ばれています。

場合によって二種類の鳴き声を使い分け、「ホイッスル」は主に仲間とコミュニケーションを取る時に使われます。
「クリックス」は違う群れの雄であったり、敵に対しての威嚇や攻撃などに使われています。

野生イルカの会話の役割

名前を呼び合い会話をするイルカですが、この会話は野生のイルカの間でも重要な役割を担っています。
例えば、オスのイルカで群れを作っている場合は、お互いの名前を呼び合うことで、メスや敵対するオスのイルカの群れに自分達の存在をアピールしています。

もちろん、自分達の群れだけではなく、ライバルとなるオスのイルカやメスのイルカの声も把握しています。
そして、イルカの群れ同士には上下関係が存在していることから、相手のオスイルカの群れの声を判断し、友好的に接するか、それとも回避するかも決めているそうです。

人間とイルカの会話

とある実験では、人間とイルカが会話することに成功しています。
イルカはとても会話が好きな動物で、水槽内に設置したマイクで適当に音を流すと、その音をまねて会話しようとしたそうです。

初めて聞く音は自分の知らない個体のイルカかもしれないので、とりあえず返答して会話をしようとしているのかもしれません。
そして、適当な音をしっかりと認識し、その音に合わせて指示を出すと、しっかりとその指示を理解して行動に移すことが出来ます。

このような能力が備わっているからこそ、イルカは水族館のショーで高度な芸を披露できるんですね。
また、イルカは声だけではなく、人間の動作もすぐにマネをするそうです。

トレーナーが状態をそらして片足をあげたポーズをとると、イルカもその動作をマネて体をそらし、尾びれを空中へと上げるのです。
人間もコミュニケーションを大切にする生き物のため、案外、人間とイルカは相性が良いのかもしれませんね。

以上がイルカの会話方法についてやイルカの発する声についてでした。


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まとめ

イルカはそれぞれが独特の声を持っており、イルカ同士はその声(名前)で呼び合うことで会話をしている。
イルカの声は20km先まで聞こえて、他のオスグループやメスに存在をアピールするために役立っている。
とある実験ではマイクに適当に音を流したところ、その音をマネて会話しようとし、その音を使っているかに指示を出すことも出来た。
また、声だけではなく、人間の動作もマネようとするため、イルカは高度なコミュニケーション能力を備えていることがわかる。