プリンにカラメルが入っている理由とは?味のためではありません!

今回は「プリンにカラメルが入っている理由」ということで、プリンにまつわる雑学を紹介します。
プリンに入っているカラメルのほろ苦さは、プリンの甘みをより一層引き立ててくれるため、プリンには欠かせないものですよね。

しかし、カラメルは最初からプリンに入れられていた訳ではなく、味のために入れられたものでもないのです。
そもそも、プリンはもともとは現在日本で食べられているプリンとはかけ離れた食べ物だったってご存じでしたか?

プリンにカラメルが入っている理由

プリンにカラメルが入っている理由とは?
それではさっそく「プリンにカラメルが入っている理由」について解説していきます。
現在の日本で食べられているプリンの原型となった料理は、イギリスの「プディング」であり、元々はカラメルは入っていませんでした。

また、海外では「プディング」と呼ばれていますが、日本に伝わった際に日本人が「プリン」と聞き間違いをしたことが、日本でプリンと呼ばれるようになった由来となっているそうです。
他にも感触がプリンとしていたことが名前の由来となったという説も存在しています。

プディングとはどんな料理?

プリンの原型となった「プディング」と呼ばれる料理は、イギリスの船乗りの間で食べられていた料理でした。
プディングが考案されたのは16世紀頃であり、その当時のイギリスは船を使ってどんどん海外へと進出していました。

しかし、当然ですが16世紀には冷蔵庫などが無かったことから、船上では食べ物がすぐに傷んでしまい、航海中の食糧難は死に直結しました。
そこで考えられたのがプディングであり、余った食べ物を卵液と混ぜて蒸しあげることにより、限りある食料を無駄なく食べていたんですね。

一度プディングとして調理することにより火が通ることから、すぐに傷んでしまうこともなく、船乗りの間では重宝されていました。
そして、船乗りたちの間で食べられていたプディングは世界へと伝わり、各地で見た目も材料も全く異なるプディングが誕生していったのです。

カスタードプディングの誕生

プリンにカラメルが入っている理由とは?
18世紀になると、フランスではデザートとして食べるプディングである「カスタードプディング」が誕生しました。
「カスタードプディング」が現在の日本で食べられている、いわゆる「プリン」のことですね。

カスタードプディングが登場したころは、まだカラメルは入れられていませんでした。
そして、加熱したことによって容器にカスタードプディングが張り付いてしまい、取り出しにくいという難点もありました。

当時はナイフを容器に沿って入れることで、プディングを容器から切り離していました。
しかし、どうしても容器にプディングが残ってしまい、形が崩れて見た目が悪くなってしまったのです。

カラメルを入れると取り外しやすかった

そこで考案されたのがカラメルを容器にあらかじめ入れておくという方法でした。
カラメルを入れてから卵液を注ぐことによって、プディングと容器の間にカラメルの層を作り、プディングを取り出しやすくしたんですね。

当時の西洋菓子にはカラメルを使うものが多かったそうで、プディングに入れられたのもたまたまだったそうです。
もし西洋歌詞にカラメルを使うのが主流ではなければ、プディングのソースは他のものになっていたかもしれませんね。

カラメルを入れると取り外しやすくなる理由

プリンにカラメルが入っている理由とは?
なぜカラメルを入れるとプリンが容器から取り外しやすくなるのかというと、カラメルが水に溶けやすい性質を持っているからなんです。
カラメルの入った容器にプリン液を入れると、プリン液の水分がカラメルを溶かしていきます。

プリンは加熱する工程や冷やす工程などがありますが、その間にもプリン液の水分がカラメルを溶かし続けています。
そして、プリンが冷えて固まったころには、容器の底のカラメルは完全に溶けて液体となり、容器とプリンの間に液体の層を作るのです。

そのため、プリンを傾けた時に、簡単にプリンがはずれるようになっているんですね。
容器から取り外さないタイプの瓶に詰められたプリンなどには、実はカラメルは必要ないのですが、プリン=カラメルのイメージを重視して、カラメルを入れるようにしているそうです。

以上が「プリンにカラメルが入っている理由」についてでした。


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まとめ

プリンの原型となったのは、16世紀のイギリスで船乗りの間で食べられていた「プディング」という料理である。
プディングは船乗りによって世界に広められ、各地で見た目も材料も違ったプディングが生まれることになった。
そしてフランスでカスタードプディングが誕生し、日本で食べられているプリンもこのカスタードプディングである。
最初はカラメルが入っていなかったため、容器から取り外しにくく形が崩れてしまったが、カラメルを入れることによって容器から取り外しやすくなった。