今回は「映画館ではポップコーンが定番となった理由」ということで、ポップコーンにまつわる雑学を紹介します。
現代では映画館で食べるお菓子といえば「ポップコーン」が定着していて、様々なフレーバーのものが販売されていますよね。
また、映画館にはポップコーンを調理した甘い香りが漂っており、その匂いを嗅ぐと映画館にきたんだなと実感します。
それでは、なぜポップコーンが映画館の定番となったのか、映画の歴史と共に紹介していきます。
目次
映画館で食べられるようになったのはいつ頃?
まずは「映画館で食べられるようになった時期」について解説していきます。
現代では映画のお供はポップコーンが定番となっていますが、最初から食べられていた訳ではありませんでした。
そもそも、昔の映画は音声がない「無声映画」だったため、映画館で音を立てて食べ物を食べるのは敬遠されていました。
音がうるさいという以外にも、食べかすが散らかってしまったり、匂いがすることも敬遠されている理由の一つだったそうです。
また、無声映画は音がないことから、映画に登場する人物のセリフは全て字幕で表示されます。
そのため、映画は字の読み書きが出来る教養のある人をターゲットとしていたこともあり、”食べ物を食べながら”というスタイルは敬遠されていたんですね。
ポップコーンが定着したのは1927年
映画館でポップコーンが食べられるようになったのは1927年のことでした。
1927年には音声付きの映画(トーキー映画)が公開されるようになったため、映画が一気に大衆向けの娯楽となったのでした。
そして、その頃には食べ物も持ち込まれるようになり、アメリカでは映画のお供にポップコーンが定着したのです。
ちなみに、日本の映画館でアメリカのようにポップコーンが食べられるようになったのは、1940年頃だったとされています。
最初はポップコーンを持ち込んでいた
現在では映画館にポップコーンが売られていますが、当時の映画館にはポップコーンを作る設備は備わっていませんでした。
屋台の商売で生計を立てていた人々はそこに目を付け、映画館の周囲で商売をするようになりました。
様々な食べ物が売られていたそうですが、その中でもポップコーンは原価が安く、安価で提供できることが人気となりました。
そして、客は外でポップコーンを買って映画館へ持ち込んで食べていたんですね。
その後、ポップコーンマシンが開発されるまでは、ポップコーンは持ち込みされるのが当たり前の時代が続きました。
映画館ではポップコーンが定番となった理由
続いて、映画館でポップコーンが定番となった理由についてです。
映画館で食べられるものはいくらでもあるのに、なぜポップコーンがここまで定着したのでしょうか。
安かったから
先ほども解説しましたが、ポップコーンが定着した大きな理由は価格が安かったからです。
原価が安いためお客さんにも安価で提供できることから、双方のお財布にやさしい食べ物だったんですね。
また、1929年には世界恐慌が起こった影響から、人々が娯楽を求めて映画館へ足を運ぶようになりました。
もちろんその時代は景気が悪くポップコーンも贅沢品でしたが、他の食べ物に比べればやはり安価だったため、人々はこぞってポップコーンを買って映画館へと足を運んでいたそうです。
食べる時に音が出にくいから
食べる時に音が比較的に出にくいことも、ポップコーンが定着した理由の一つでした。
咀嚼音が全くならないという訳ではありませんが、ポテトチップスなどに比べれば、ポップコーンはかなり音が出にくいお菓子でした。
また、ポテトチップスは袋に詰められているため、開封時や取り出す際にガサガサと音が鳴ってしまいます。
ポップコーンは紙コップなどの容器に入れて提供されていたことから、手でつまむ時にほとんど音が出なかったのです。
投げつけやすかったから
なんと、当時のアメリカにはポップコーンを映画館のスクリーンに投げつけることがあったのです。
高い入場料を支払ったのにもかかわらず、映画が全く面白くなかった場合には、ブーイングの意味でポップコーンを投げつけていたんですね。
ポテトチップスなどのお菓子は投げづらいですが、確かにポップコーンは簡単に手に取って投げつけることが出来ます。
また、仮に投げつけたとしてもスクリーンに傷がつくことも無いため、掃除の手間はあるものの映画館側も助かっていたのではないでしょうか。
見た目が良かったから
単純に見た目が華やかで良かったということも理由の一つです。
紙コップなどの容器にいっぱいに盛られたポップコーンを見ると、ちょっとしたお祭り気分になってウキウキしてしまいますよね。
映画館へは非日常感を味わいに来る人も多かったため、ポップコーンのような見た目が華やかなお菓子が好まれていたそうです。
以上が「映画館ではポップコーンが定番となった理由」についてでした。
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まとめ
昔の映画には音声が無かったことから、音の出る食べ物を映画館で食べることは敬遠されていた。
音声付きの映画(トーキー映画)が上映されるようになると、映画館の周囲の露店でポップコーンを買って持ち込む文化が流行した。
ポップコーンは安価で提供されていたことや、見た目の華やかさから映画館の食べ物の定番となった。
また、高い入場料を払ったのにも関わらず、映画がつまらなかった時にブーイングの意味を込めて投げるものとして、ちょうどよかったことも理由の一つである。