今回は「徳川家康は天ぷらに殺された?」ということで、徳川家康にまつわる雑学を紹介します。
学校では習わない逸話に「徳川家康は死因は天ぷらだった」というものがあるのをご存じでしょうか。
しかし、徳川家康は重度な健康オタクであったことも知られており、天ぷらで最期を迎えるなんてちょっとあっけないですよね。
それでは、徳川家康の死因に天ぷらが関わっていたといのは本当だったのでしょうか?
徳川家康の死因は天ぷら?
それではさっそく「徳川家康の真は本当に天ぷらだったのか?」について解説していきます。
家康はとても好奇心が旺盛な人物であり、食欲についても旺盛だったことで知られています。
現代でも長生きをする人は何歳になっても食欲が衰えないように、家康の長寿の秘訣もよく食べることだったのかもしれません。
しかし、その食欲が災いしたためか、年老いてからは腹痛を起こして療養することもしばしばあったそうです。
鯛の天ぷらで腹痛を起こした
徳川家康には「鷹狩り」の趣味があり、運動不足の解消も兼ねて鷹狩りに出かけていました。
晩年なっても鷹狩りの趣味は変わらず、特に田中城へ足しげく通っていたとされています。
そして、田中城へと出かけた際に、問題の「天ぷら」が家康と献上されたのです。
その時に家康が食べた天ぷらは「鯛の天ぷら」だったとされていますが、おそらく現代の天ぷらとはかけ離れたものだったと考えられています。
現代のような衣をつけた天ぷらの調理法が考案されたのは、家康が亡くなってからのことでした。
そのため、当時の天ぷらは現代の「素揚げ」のような料理だったと考えられているんですね。
少し話はそれましたが、当時は油も貴重なものだったため、家康は普段はあまり食べれない鯛の天ぷらを喜んでバクバク食べたそうです。
しかし、年齢的にも脂っこい天ぷらは身体にこたえたのか、腹痛を起こしてしまい、しばらく療養生活を送ることになります。
直接的な原因は胃がんだった?
天ぷらを食べて腹痛を起こした家康は療養生活を送りましたが、結局は回復せずに亡くなってしまいました。
そのため「天ぷらで消化不良を起こして亡くなった」と考えられているんですね。
しかし、家康が亡くなったのは田中城で天ぷらを食べてから3か月後のことだったため、直接的な死因とは考えにくいのです。
いくらなんでも食べ物が消化不良を起こし、3か月もの間消化されないなんて考えられないですよね。
それでは直接的な死因は何だったのかというと「胃がん」だったと考えられています。
当時の家康の主治医が残した記録には「腹部にしこりがあった」とされていました。
また、家康が晩年悩まされた症状についても、現代の医療においても胃がんによく見られる症状と一致しているんですね。
天ぷらを食べて死んでしまった訳ではありませんが、天ぷらを大量に食べたことにより、間接的に胃がんの症状を悪化させたのかもしれませんね。
徳川家康は重度の健康オタク
徳川家康は75歳まで生きたため、現代の日本人並みに長生きした人物としても知られています。
当時は戦場で命を落とす人も多く、平均寿命が短かったことを差し引いても、当時の医療レベルではかなり長生きをしたんですね。
また、実は家康以外でもこの時代の武将は長生きをした人物が多く、その共通点は「よく食べること」だったそうです。
武将は平民と比べても食事が豪華であったことから、現代人並にきちんと食事から栄養が取れていたのかもしれません。
そして、家康が長生きをした理由として、家康が重度な健康オタクだったことも影響していました。
戦争が終わった平和な世の中においても身体を鍛えることは辞めなかったそうですし、医療の分野にも興味を示していたとされています。
最期は健康オタクが災いした
しかし、最期は自身の健康オタクが災いして亡くなってしまったとも考えられています。
家康は自分で飲む薬を自分で調合するほど、健康や医療について自信があったんですね。
そのため、晩年体長を崩した際にも主治医の言うことを聞かず、自分の判断で療養を続けていました。
そして、亡くなる直前まで自分を信じて疑わず、結局は亡くなってしまったのです。
天下を統一して江戸幕府を開いた将軍でしたから、自分の判断には並々ならぬ自信があり、プライドが邪魔をさせてしまったのかもしれません。
最期は食欲も亡くなって痩せこけてしまったという記録も残っており、その時点で胃がんはかなり進行していたと考えられます。
ちなみに、徳川の家系では二代目将軍である秀忠、水戸黄門として知られる水戸光圀もガンで亡くなったと考えらえています。
そのため、徳川の血筋は遺伝的にガン家系であったと考えられており、家康がガンで亡くなったとしても不思議ではなかったのです。
以上が「徳川家康は天ぷらに殺された?」という雑学でした。
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まとめ
徳川家康の死因は天ぷらの食べすぎによる消化不良だと考えられているが、直接的な死因は胃がんだとされている。
鷹狩りに出かけた際に天ぷらが献上された日から3か月後に亡くなっているため、天ぷらが直接的な死因となったとは考えにくい。
また、当時の主治医の記録によると、家康のお腹にはしこりがあり、その症状についても胃がんの症状だったことが記録されている。
そして、家康は健康オタクであり、自分の判断を信じて主治医の言うことを聞かなかったともいわれているため、死期が早まったとも考えられている。