今回は「カニが泡をふくのはなぜ?」ということで、カニにまつわる雑学を紹介します。
カニは海に住む生き物ですが、砂浜や岩場など地上で普通に歩き回っている姿を見かけることがありますよね。
そして、その際にカニの口から泡が出ているを見かけて不思議に思ったことはありませんか?
実はカニが口から泡を吹いているのは、呼吸がうまくできずに苦しんでいるサインだったのです。
カニはどうやって呼吸をする?
まずは、カニが地上でどのように呼吸をしているのかについて解説していきます。
カニは地上で歩き回る姿を見かけることから、地上でも人間と同じように問題なく呼吸が出来る生き物だと誤解されています。
しかし、実はカニは魚と同じようにエラ呼吸をする生き物のため、地上では呼吸をすることが出来ないのです。
ちなみに、エラ呼吸とは水分をエラに通すことによって、水分に含まれる酸素を身体に取り込んで呼吸する方法のことですね。
それではなぜ陸地でも活動が出来るのかというと、カニはエラの中に残った水分を使って呼吸をしているからなのです。
ちなみに、タコなどの海の生き物も地上で動き回ることが出来ますが、カニと同様にエラに水分を貯めておくことが出来るからなんですね。
カニが泡をふくのはなぜ?
続いて「カニが泡をふく理由」について解説していきます。
カニが地上で泡を吹く理由は、地上ではうまく呼吸をすることが出来なくなるからなのです。
エラに残った水分で呼吸をしていても、いつかは乾燥して水分は枯渇していきます。
その時に、カニは新しい水分を補給しようとして口をパクパク動かすのですが、この時に口から泡が発生するんですね。
この泡は体内の水分と酸素が混じり合ってできるものであり、泡を作ることによってエラが乾燥をすることを防いでいます。
泡は粘度が高くネバネバしているのも、エラをより乾燥から守るためだったのです。
呼吸が苦しいサイン
つまり、カニが泡が泡をふいているときは、呼吸がうまくいかずに苦しんでいるサインだったんですね。
カニが何を考えているのかは、人間にはサッパリ伝わってきませんが、カニは酸素不足で死んでしまわないように必死になっていたのです。
そのため、そのようなカニを見かけた時には、水をかけてあげると呼吸が出来るようになり、瞬く間に元気になります。
ちなみに、全てのカニが泡をふくわけではなく、カニの中でも「両性種」に分類されるカニは泡をふきません。
水の無いところでエラ呼吸できない理由
最後に水の無いところでエラ呼吸ができない理由について解説していきます。
空気中にも酸素はあることから、エラに空気を通せば酸素が補給できるんじゃないかと考えるひともいるはず。
しかし、呼吸とは酸素を補給するだけではなく、二酸化炭素を体外に排出するところまでがセットになっているんですね。
人間も酸素を吸って二酸化炭素を吐いていますが、どちらかが欠けると呼吸が成り立たなくなってしまいます。
エラ呼吸をする生き物も同じで、エラ呼吸の生き物は水分から酸素を補給するのと同時に、二酸化炭素を水に溶かして排出しています。
二酸化炭素は水に溶けやすい性質を持っていますが、水のない地上では二酸化炭素を排出することが出来なくなるため、エラ呼吸が成り立たなくなってしまうのでした。
以上が「カニが泡をふくのはなぜ?」についてでした。
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まとめ
カニは魚と同じようにエラ呼吸をする動物であることから、水の無いところでは呼吸をすることは出来ない。
地上にいる時はエラに残っている僅かな水分を使って呼吸をしているが、水分がなくなるとエラが乾燥して呼吸が出来なくなる。
水分を補給しようとすると僅かに残った水分と空気が混ざり合って泡となり、この時に出来る泡がエラが乾燥してしまうの防ぐ役割を果たしている。
エラ呼吸では水分から酸素を補給するのと同時に、二酸化炭素を水に溶かしているため、地上ではそれが出来ないため呼吸が成り立たなくなる。