タコに歯はある?猛毒を持つ種類もいるため、噛まれると危険!

今回は「タコに歯はある?」ということで、タコにまつわる雑学を紹介します。
人間を含めて、地球で生活をしているほとんどの生物には「歯」がありますよね。

それでは、タコなどの柔らかい動物には「歯」が生えているのでしょうか?
実はタコにも「歯」のような器官がきちんと備わっており、種類によっては毒を持つタコもいるため、噛まれると非常に危ないのです。

タコに歯はある?

タコ歯
それではさっそくタコに備わっている「歯」について解説していきます。
冒頭でも軽く解説しましたが、タコにも「歯舌」と呼ばれる人間の歯のような器官が備わっています。

「歯舌」は人間の歯とは違ってやすりのような形状になっていて、呼んで字のごとく舌に細かい歯がついています。
獲物を捕食する際には、まずはクチバシと呼ばれる器官から毒を注入することにより、獲物が身動きできないようにします。

そして、歯舌を前後に動かしてやすりのように使うことによって、獲物をすり潰して食べるのです。
人間の歯は永久歯になると生え変わることはありませんが、タコの歯舌は古くなってくると次々に切り捨てられて、新しいものに生え変わっていきます。

噛まれると危ない有毒のタコ

続いて「噛まれると危ない有毒のタコ」について解説していきます。
普段は生きているタコと接する機会はあまりありませんが、海で遊んでいる時にタコを見かけたら注意が必要です。

実はタコは凄い力持ちであり、生きているタコにまとわりつかれると、なかなか取り外すことができません。
また、ふざけてタコの口(足の付け根の部分)に手を近づけると、クチバシで刺されたり噛まれたりすることがあります。

当然ながら噛まれると痛いですし、種類によっては猛毒を持っているタコもいることから、安易に触ってはいけません。
もしも大きなタコに噛みつかれてしまった場合、皮膚を裂かれて貫かれてしまうこともあるようです。

それでは、日本近海で見られるタコの中でも、毒を持っている種類はどのようなものがいるのでしょうか?

マダコ

毒を持っているタコとして有名なタコとしては「マダコ」などが挙げられます。
「マダコ」とは我々が普段食材として口にしている「タコ」のことですね。

先ほど、獲物を捕食する際にはクチバシから毒を注入すると解説したように、マダコの唾液には毒が含まれています。
とても力が強いことから噛まれただけでも痛いのですが、唾液に含まれる毒の作用で噛まれた部分が赤く腫れ上がります。

また、虫刺されのようにすぐに治るということはなく、噛まれた部分に長期間に渡って痛みが走るようになります。
死に至るほどの猛毒ではありませんが、海辺などでマダコを見かけた場合には口に手を近づけて噛みつかれないように注意が必要です。

ちなみに、食材として売られているマダコにはもちろん毒は含まれていませんので、安心して食べても大丈夫です。

ヒョウモンダコ

タコの中でも最も強い毒を持っていることから恐れられているのが「ヒョウモンダコ」です。
体調は10cmほどしかありませんが、人を死に至らしめることが出来る猛毒「テトロドキシン」を持つタコです。

「テトロドキシン」はフグ毒としても知られていますが、青酸カリの数百倍の毒性を持ち、僅か1mg~2mgで人を死に至らしめます。
もしもヒョウモンダコに噛まれてしまった場合には、身体が麻痺して呼吸困難を起こし、最悪の場合は心停止して命を落とします。

近年では日本近海でも見られるようになり、ヒョウモンダコに刺された人が命を落としたケースもあります。
ヒョウモンダコは基本的には臆病であることから、下手に刺激を与えて興奮させない限りは攻撃してくることはありません。

そのため、ヒョウモンダコに限った話ではありませんが、海でタコを見かけた場合には無暗やたらと刺激しないように注意しましょう。
毒を持っていることから、もちろん食べても命を落とす危険がありますので、間違ってもヒョウモンダコを食べないようにしてくださいね。

以上が「タコには歯がある?」という雑学についてでした。


注目記事


他にも、こんな雑学がお勧めです。
【驚異】イカの心臓の数は3つ!?なんでそんなにあるの?
シマウマの鳴き声が面白い!また、シマウマに乗れない理由を解説。
沖縄が「マングース」と「ハブ」のイメージとなった意外な理由。

まとめ

タコには「歯舌」と呼ばれる、人間でいうところの「歯」のような器官をもっている。
獲物を捕まえた際にはクチバシと呼ばれる器官から毒を注入して身動きをとれなくして、「歯舌」をやすりのように使って獲物をすり潰しながら捕食する。
日本で普段食べられている「マダコ」の唾液にも毒が含まれていることから、噛まれると腫れや痛みが伴うため危険である。
日本近海で見られるようになった「ヒョウモンダコ」はフグ毒としても知られる「テトロドキシン」を持っていることから、噛まれると絶命する危険がある。