クラゲ目の位置はどこ?そもそもちゃんと見えているの?

今回は「クラゲ目の位置はどこ?」ということで、クラゲにまつわる雑学を紹介します。
人間などの哺乳類や昆虫、海で生活をする生き物など、地球上で生活をする生物のほとんどには「目」が備わっていますよね。

しかし、その中でも「クラゲ」って目の位置がどこにあるのか不思議に思ったことはありませんか?
透明なクラゲにも目のような器官は見られないため、クラゲには目がないと誤解されている方も多いようです。

クラゲ目の位置はどこ?

クラゲ目の位置
それではさっそくクラゲの目の位置がどこにあるのかを解説していきます。
透明なクラゲでさえ目の位置がどこにあるのかほとんど判断できませんが、よく観察してみると傘の縁に黒い点があるのがわかります。

これが「眼点」と呼ばれるクラゲの目の役割を果たしている器官なんですね。
そして、人間には目が二つしかありませんが、クラゲは傘の縁を一周するように目が付いています。

クラゲの種類によっても目の数は変わってきますが、先ほどの写真で紹介した「ミズクラゲ」でいえば、目が16個ついています。
目が16個もついているなら、死角がなく周囲のほとんどの物が見えていそうですよね。

また、目の位置はクラゲの種類によっても変わり、触手の付け根に眼点を持つクラゲも存在します。

実はほとんど見えていない

クラゲの目は他の動物に比べて全く発達していないため、ほとんど目が見えていないそうです。
クラゲの目で捉えられるのはわずかな光程度であり、周囲の明暗が感じられるぐらいの視力しかも持っていないんですね。

せっかくたくさんの目を持っているのに、なんだかもったいない気がしてしまいます。

目が発達したクラゲ

クラゲ目の位置
クラゲの中にも目が発達したクラゲが存在しています。
いくつかあるクラゲの分類の中でも「箱虫綱」に属しているクラゲは、他のクラゲに比べて目が発達しているんですね。

ちなみに「箱虫網」に属するクラゲは「アンドンクラゲ、ハブクラゲ、ヒクラゲ」などが挙げられます。
これらのクラゲには「ロパリウム」と呼ばれる目が備わっており、ロパリウムは人間のような複雑な目の構造をしています。

他のクラゲの目は眼点といって目というよりは「点」といった感じでしたが、ロパリウムは「角膜、レンズ、ガラス体腔、網膜」とちゃんと目の構造をしているんですね。
しかし、ロパリウムをもってしても、他のクラゲと同様に明暗を見分ける程度の性能しかないそうです。

なぜ優れた目を持っていてもほとんど周囲の物が見えないのかというと、クラゲに脳が無いことが関係していると考えらえています。
いくら高性能の目があったとしても、目から入ってきた映像を処理するための脳が存在しなければ、宝の持ち腐れとなってしまうんですね。

目は本当に必要?

明暗ぐらいしか見分けることが出来ないのに「本当に目は必要なの?」と思ってしまう方も多いかもしれません。
しかし、クラゲにも明暗を判断して行動をする種類のものもいます。

例えば、クラゲは光に集まる習性のものもいるため、夜にライトを当てるとライトに群がってくるものもいます。
反対に明かりの少ない暗い場所での生活を好むクラゲもいて、そのようなクラゲたちにとってはたかが明暗といっても重要な情報となります。

今後、水族館に足を運んだ際には、クラゲの目の位置がどこにあるのか、ぜひじっくりと観察してみてくださいね。
以上が「クラゲの目の位置」にまつわる雑学でした。


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まとめ

透明なクラゲにも目のようなものが見られないため、クラゲには目がないものと誤解されている。
しかし、クラゲにも目が備わっており、傘の縁の部分に「眼点」と呼ばれる器官が付いている。
クラゲの中でも「箱虫網」と呼ばれる種類のクラゲは目が発達しており、傘の中央に「ロパリウム」と呼ばれる目が備わっている。
クラゲの目は人間の目のように見えている訳ではなく、周囲の明暗を感じられる程度にしか発達していない。