ラムネの語源と由来、ビー玉が入っている理由について解説!

今回は「ラムネの語源と由来」と「ビー玉が入っている理由」ということで、ラムネにまつわる雑学を紹介します。
夏の風物詩である「ラムネ」ですが、元々は日本生まれではなく海外から持ち込まれたものだってご存じでしたか?

ラムネはビー玉の入ったラムネ瓶が特徴となっていますが、ビー玉をあえて入れたのにも理由があるそうです。
また、実は「瓶ラムネは姿を消してきている」など、ラムネにまつわる様々な雑学を紹介していきますね。

ラムネの語源と由来

ラムネ語源
まずは「ラムネの発祥」についてですが、ラムネは少なくとも17世紀のヨーロッパには存在していたとされています。
そのため、ラムネは商業用に開発されたソフトドリンクの中でも、実はかなり古い部類になるんですね。

1676年のパリではラムネを販売する業者団体が結成されており、ラムネ販売の専売権を得ていたそうです。
当時、業者によって製造されたラムネはタンクに入れて運ばれて、カップに注いで販売されていました。

ラムネはペリー提督が由来

その後、日本にラムネが入ってくるきっかけとなったのは1853年のペリー来航でした。
ペリーが浦賀に来航した時、同時にラムネも持ち込まれて日本人に伝わったとされています。

語源はレモネード

実は現代の日本で「ラムネ」と呼ばれているものの語源は「レモネード」にあります。
当初はレモネードのことを「レモン水」や「オランダ水」と呼んでいたそうですが、レモネードが訛っていった結果「ラムネ」になったとされています。

ペリー提督によってもたらされたレモネードは、江戸幕府の役人にも振舞われた記録も残っています。
役人の前で開栓したところ「ポンッ!」という音が銃声のように聞こえて、刀に手をかけてしまったエピソードもあります。

日本で最初にラムネの製造販売に着手したのは1865年のことで、長崎の藤瀬半兵衛がレモネードを「レモン水」として販売しました。
しかし「レモン水」の名前は定着せず、結局は「ラムネ」という名前で定着することになったのです。

その後、何度も改良が加えられた結果、日本独自の味のする「ラムネ」が誕生したのです。

お菓子のラムネの元祖

清涼飲料水だけではなく、お菓子にも「ラムネ」がありますよね。
ラムネ菓子の元祖は、カクダイ製菓がラムネ味のお菓子をコンセプトに製造・販売している「クッピーラムネ」となっています。

昭和25年には駄菓子屋のくじ引きの残念賞として製造されていましたが、昭和30年には認知度が高まって包装されたものも販売されるようになりました。
そして、昭和38年には「クッピーラムネ」と命名され、2019年現在でも製造・販売が続けられています。

ビー玉が入っている理由

ラムネ語源
続いて、ラムネ瓶にビー玉が入っている理由について解説していきます。
実はペリーによって日本に持ち込まれたラムネの瓶はコルクで栓がされていました。

しかし、コルクは製造にコストが掛かり炭酸も抜けやすいことから、当時のラムネの味は劣化しやすかったんですね。
そこで開発されたのがビー玉で栓をした瓶であり、イギリス人のコットビンという人物によって考案されました。

その後、日本でもイギリス製のラムネ瓶を輸入して使う時代が続きました。
日本人で初めてビー玉栓のラムネ瓶を開発した人物は「徳永玉吉」であり、1887年に開発されると瞬く間に「ラムネ瓶」として全国に普及していきました。

日本で独自に開発されたラムネ瓶はとてもクオリティが高く、イギリス人も日本人の技術力に驚いたそうです。
その後、何度も改良が加えられ、飲み口がプラスチック製のラムネ瓶についても日本独自のものとなっています。

実はビー玉じゃなくてエー玉?

私たちが「ビー玉」と呼んでいるガラス玉ですが、実はラムネに入っているものは「エー玉」と呼ばれるそうです。
ラムネ瓶の栓として使われるガラス玉は、炭酸が抜けてしまわないように綺麗な丸である必要があります。

そのため、ラムネの栓に使える基準を満たしたものだけを「エー玉」と呼び、ラムネの栓として利用しているんですね。
そして、ラムネの栓に使える基準を満たさなかったものは「ビー玉」と呼ばれ、子供の玩具として販売されるようになりました。

現在は製造技術が発達したことから、このような区別はされなくなったとされています。
ただし、ビー玉の語源を「ビードロ玉」とする説もあるため、エー玉の存在は定かではありません。

瓶ラムネが姿を消している?

ラムネ語源
実は時代が進むにつれて、瓶ラムネが姿を消してきているのはご存じでしょうか?
2019年現在でもお祭りで瓶ラムネが売られていますが、今後は姿を消す可能性もあるのです。

現在では需要が少なくなってきたためか、瓶ラムネの製造を修了する業者が増えています。
そして、ラムネ瓶を製造するためには専用の装置が必要となるため、ラムネ瓶が徐々に姿を消しているんですね。

2019年現在でも「トンボ飲料」で昔ながらの瓶ラムネの製造が続けられています。
トンボ飲料はクリスマスに飲まれる「シャンメリー」の製造・販売を行っている企業として有名ですよね。

お祭りで瓶ラムネを飲んで涼むのが日本の夏の風物詩でもありますし、いつまでも瓶ラムネが残っていてほしいものです。
以上が「ラムネの語源と由来」と「ビー玉が入っている理由」についてでした。


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まとめ

ラムネは17世紀のヨーロッパで開発されたものであり、日本にはペリーによって伝来した。
ラムネの語源は「レモネード」であり、ペリーによって持ち込まれたレモネードが訛ったことにより「ラムネ」になったとされている。
元々はコルク栓が使用されていたが、コストが掛かり炭酸も抜けやすいことから、イギリス人によってビー玉栓の瓶が開発された。
2019年現在の日本では、瓶ラムネを製造する業者が減ってきているため、今後は瓶ラムネが市場から姿を消す可能性がある。