ペンギンの足は長いって本当?昔は空を飛ぶことも出来た!

今回は「ペンギンの足は実は長いって本当?」ということで、ペンギンにまつわる雑学を紹介します。
ペンギンといえば、短い脚でヨチヨチ歩きをする愛くるしい姿を想像される方が多いかもしれません。

しかし、普段のペンギンの足は一部しか見えておらず、本当は想像以上に足が長いってご存じでしたか?
そして、ペンギンといえば海を泳いで魚を食べていますが、昔のペンギンは空を飛ぶことも出来たそうなのです。

ペンギンの足は長い

ペンギン足長い
冒頭でも簡単に解説しましたが、実は短く見えているペンギンの足は想像以上に長いのです。
しかし、歩く時もヨチヨチと歩いていますし、どう見ても短く見えていますよね?

正確には外に出ている足の部分が短いというだけで、レントゲンを見てみるとしっかりと長い足の骨が映っているのです。
それでは、普段その長い足がどこにあるのかというと、皮下脂肪の中に埋まっているんですね。

膝関節も存在しているものの、皮下脂肪内で90度に折れ曲がった状態で埋まっているため、曲げることが出来ません。
そのため、普段見えているペンギンの足は、足首から下しか見えていない状態となっているのです。

人間で言えば、かがんで膝を折り曲げた状態にして、足首から下だけで歩いているといえばわかりやすいでしょうか。
ペンギンがよちよち歩きをしているのも、膝関節が使えずに、足首から下だけで歩いているからなのでした。

ちなみに、生後間もないペンギンは脂肪が少ないことから、足の骨が皮下脂肪内にあることがしっかりと目視できるそうです。

昔のペンギンは空を飛んでいた

現在の姿からは想像できないかもしれませんが、実は太古のペンギンは空を飛んでいたと考えられています。
ペンギンがまだ空を飛んでいたのは1億2000万年前のことであり、その頃は北半球から南半球まで飛び回ることが出来たとされています。

鳥類の足が長いのは、飛び上がるために地面を蹴り上げたり、着地の時に柔らかく着地をするためなんですね。
そのため、現在は皮下脂肪内に埋もれてしまった足も当時は外に出ており、普通の鳥類と変わらない足の長さをしていたそうです。

なぜペンギンの足は短くなった?

ペンギン足長い
それでは、現代のペンギンはなぜあのように足が短くなってしまったのでしょうか?
ペンギンの足が短くなった理由は、環境に適用するために進化したためだと考えられています。

その昔、ペンギンの先祖たちは空を飛んで南極まで辿り着き、そこには天敵となる動物がいないため、ペンギンにとっては楽園でした。
そのため、外敵から狙われる心配が無くなると南極から移動する必要がなくなることから、空を飛ぶ必要が無くなったんですね。

空を飛ぶ必要が無くなると、翼が退化して空が飛べなくなっていき、今度は陸地の生物として進化を遂げていきました。
その後、南極という環境に適用していく過程で、足も皮下脂肪内に埋もれていったと考えられています。

海中の動きをスムーズにするため

ペンギンは空を飛ぶ必要が無くなりましたが、今度は餌となる魚を確保するために進化する必要がありました。
餌となる魚は海中をスムーズに動き回ることから、少なくとも同等のスピードで泳がなければ魚に追いつけないですよね。

そこで、海中で水の抵抗を受けないように、足を折り畳んで泳ぐようになりました。
そして、足を折り畳んで海中を泳ぐ生活をしているうちに、皮下脂肪内で足を折り畳んだ状態で固定されて進化していったのです。

臓器を守るため

足が折り畳まれて皮下脂肪内で固定されているのは、臓器を守るためとも考えられています。
足が折り畳まれていることにより、肋骨に守られていない臓器を足の骨で守っているんですね。

そのため、必要の無くなった足が短くなっていくのではなく、体内に固定される形で進化したと考えられています。
また、南極が寒いことから、なるべく体外に出す部分を少なくすることで、体温が逃げないように進化したとも考えられています。

以上がペンギンにまつわる雑学でした。


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まとめ

太古のペンギンは現在よりも足が長く、普通の鳥類と同じように空を飛んでいた。
ペンギンの先祖が天敵の少ない南極にたどり着くと、今度は陸上や海中で生活するように進化していった。
そのため、海中でも素早く動き回れるように進化していき、最終的には現代のように足が折り畳まれて短くなった。
足が折り畳まれて短くなった理由はエサを捕らえるだけでなく、肋骨などに守られていない臓器を守るためだとされている。