タコとイカの違いは10個もある!?それぞれの特徴を解説!

今回は「タコとイカの違い」ということで、軟体動物にまつわる雑学を紹介します。
タコとイカはどちらも分類上「軟体動物門」に属しているということで、身体には様々な共通点がありますよね。

特に軟体動物ということで、身体が非常に柔らかいこと、そしてどちらも触手を持っていることから、似たような生き物に感じるかもしれません。
しかし、実はタコとイカの違いを挙げていくと、数えきれないぐらいたくさんあるのです。

タコとイカの違い

タコイカ違い
今回はタコとイカの違いについて、たくさんある中で10個に絞って紹介していきますね。

吸盤の違い

まずは「吸盤の違い」についてですが、一見するとタコとイカにはどちらも吸盤がついているように見えますよね。
しかし、イカの吸盤については、吸盤というよりも引っかけて使う「かぎ爪」と言った方が正しいのです。

獲物を捕らえる時などには、吸盤で吸い付くのではなく、かぎ爪で獲物をを引っかけて捕えているんですね。
一方でタコの吸盤は皆さんのイメージ通りであり、獲物に吸い付けて使います。

タコの身体の9割は筋肉で出来ていることから、一度絡めとられて吸盤で吸い付かれると人間でも外すのが難しくなります。
そして、タコにはクチバシという器官が備わっており、獲物へと指して毒を注入し、身動きをとれなくするのです。

泳ぐ速度の違い

タコとイカでは泳ぐ速度が全く違います。
タコは急いで泳いでも時速15km程度しか出ませんが、なんとイカは時速40kmで泳ぐことが出来るのです。

タコとイカには「心臓が三つ備わっている」という共通点があり、それぞれ泳ぐ時にはサブの心臓を使って前身に酸素を送り込んで泳いでいます。
タコも身体の仕組みは変わりませんが、身体の形状や大きさなどの違いから、あまり速く泳ぐことは出来ないんですね。

分類の違い

冒頭でタコとイカはどちらも「軟体動物門」という分類に属していることは解説しましたよね。
しかし、更に細かく見ていくと、タコとイカでは分類の違う生き物なんですね。

まずはタコの分類についてですが「軟体動物門 頭足綱 鞘形亜綱 十腕形上目」に分類されています。
そして、イカの分類については「軟体動物門 頭足綱 鞘形亜綱 八腕形上目 タコ目」に分類されています。

途中までは一緒のため、共通点も多く、生態的に似ている部分もあるのです。

日常生活の違い

タコとイカでは日常生活の仕方が全く違います。
まずは、タコについては基本的に海底に住処を作り、そこに隠れて生活しています。

タコは綺麗好きで知られていることから、餌としている貝などを食べ終わった時に、きちんと貝殻を外に出すようにして、住処を綺麗にしています。
そして、潮の流れが激しく、ゴミが溜まりにくい場所を住処としているのです。

一方でイカは特定の住処を持たずに、海の広い範囲内に分布して、泳ぎながら生活をしています。
イカの方が圧倒的に泳ぐの速いのも、隠れる場所が無く、長距離を移動することに関係しているのかもしれませんね。

知能の違い

タコとイカはどちらも知能が高いことで知られていますが、それぞれ違う方向で知能の高さを発揮します。
タコは無脊椎動物の中でも、唯一道具を使える生き物であり、ココナッツの殻などを盾や鎧のように使い、身を守る種類もいるそうです。

また、学習能力も非常に高く、地理をきちんと理解して道順を覚えることも出来ますし、餌の入った瓶のフタを開けるなどの知恵も持っています。
一方で、イカについても高い知能を持っていて、鏡を見た時に映っているのが自分だと認識する能力があります。

こうした能力は人間やイルカなどの極めて高い知能を持っている生き物だけであるため、イカも相当知能が高いことがわかりますよね。

足の本数の違い

タコとイカとでは足の本数が違います。
タコは基本的には足が8本生えています。

「基本的には」と書いた理由は、例外的に足の本数が増えることがあるからなんですね。
タコは自分の身に危険が迫ると足を切り離して身代わりにして逃げることがありますが、きちんと切り取った足は再生されます。

しかし、再生された時に足の本数が増えることもあることから、足が数十本生えているタコがいることもあるんですね。
一方でイカの足の本数は、触腕が2本、足が8本ということで、合計10本の足を持っています。

墨の違い

タコとイカでは墨の使い方に違いがあります。
まずはタコの墨の使い方についてですが、タコの墨は非常にサラサラしていることから、水中で撒くと広く拡散します。

そのため、危険が迫ると煙幕のように目くらましをする用途で使われるんですね。
また、タコの種類によっては墨に相手の嗅覚を奪う成分が含まれていることから、その隙をついてタコは逃亡するのです。

一方でイカの墨は非常にドロドロとしていることから、墨を吐くとその場にとどまります。
そんため、自分の分身をその場に作り出して、身代わりとしているうちに逃げるといった用途で墨が使われています。

身体の色の違い

タコとイカは身体の色が全く違いますが、これは単純に色が違うだけではなく、その色にも意味があるのです。
タコは海底で生活をしていることから、海底で擬態できるような色をしているものが多いのです。

イカの色は仲間とコミュニケーションを取る際に色が用いられたりします。
また、敵を威嚇するための用途でも身体の色が使われることもあり、種類によっては発光することが出来る種類のものもいます。

食材としての違い

イカスミ料理を見かけることがあるのに、タコスミ料理って全く見かけないですよね。
イカスミには豊富なうまみ成分が含まれていることから、料理を奥深い味を与えてくれます。

一方でタコスミにもうまみ成分が豊富に含まれており、実はイカスミよりもうまみ成分が多く含まれているのです。
なぜタコスミが料理に使われないのかというと、タコスミは非常に取り出しづらく、調理の手間がかかるからなのです。

また、先ほど解説したように、タコスミはイカスミに比べて非常にサラサラしています。
そのため、パスタなどの料理に絡めて使うと、水分がパスタに移ってびしょびしょになってしまうことから、料理には使いづらいんですね。

漁獲量の違い

最後に漁獲量の違いについてです。
実はタコとイカでは圧倒的に漁獲量が違い、日本ではイカの方が圧倒的に獲られています。



そのため、価格を見てもイカの方が安く、タコの方が高い場合が多いんですね。
先ほどタコスミが料理で使われないことを紹介しましたが、単純にタコの漁獲量が少なく、タコスミの希少価値が高いことも関係しているのです。

以上がタコとイカの違いについてでした。


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まとめ

タコとイカには様々な違いがあり、タコは吸盤を吸い付かせて獲物を捕えるが、イカは吸盤をかぎ爪のように引っかけて獲物を捕える。
泳ぐ速度についてはイカの方が圧倒的に速く時速40kmのスピードで泳ぐが、タコは時速15km程度で泳ぐことしかできない。
タコは海底に住処を作って生活をしているが、イカは海を泳ぎながら生活をしているため、特定の住処をもたない。
墨にも違いがあり、タコの墨は目くらまし目的で使われるが、イカの墨は身代わりを作る目的で使われる。
タコスミ料理を全く見かけないのは、タコスミが取り出しづらく、水分が多くサラサラしているため、料理に使いづらいからである。